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村長

鋼鉄の剣を扱うようになってから半月。


そろそろ村長が帰ってきてもいいころだったが、姿どころか連絡のひとつもなかった。


旅の日程が遅れるというのはこの世界では珍しくはないが、すこし遅れすぎだ。


この半年間村の中で大きなトラブルはなかったものの、いくつかの話は村長の帰りを待つということで保留にしてある。


村長自身もそれを分かって出かけているはずだから、遅れるなら連絡のひとつもあっていいはずなのだ。


それなのに連絡のひとつもないまま帰って来ないというのは不可解であった。



村の人の不安が日々募る中、年寄り連中の話合いが始まった。


話の内容は知らないが、どうせ俺には関係ないためモンスターとの戦闘に集中していた。


村の周辺に出るモンスターは猛獣タイプのみだ。

こいつらは攻撃的であるが所詮獣と変わりない。


モンスターには様々な種類がいるが基本的には二種類でソウルを吸収しすぎて暴走したタイプとソウルを放出しすぎて物質界で崩壊を起こしたタイプに分けられる。


猛獣タイプは野生の動物がなんらかの理由でソウルを吸収しすぎて暴走した状態であるため、攻撃力とスピードは高めだか動きは単調でパターンさえ掴めば攻撃を避け続けることも容易い。


また、領内の森の中にはかなりの数が生息しているため遭遇率も高く、戦った経験のある大人が多いため、専門の戦士でなくとも体格の良い村の男衆が集まれれば1匹や2匹は無傷で追い払えることの方が多い。


今の俺の仕事はジョナスと一緒に森に入り、モンスターを減らすことだ。ジョナスに狩りのしかたを教えてもらいながら一人前の狩人を目指す。

目標はジョナスよりも多くのモンスターを狩ることだ。


できれば村長のジジイが帰ってくるまでに目標を達成し、驚かせてやりたいというのは秘密である。

流石に狩人のスキルはただの戦闘とは違い、採取や罠の作成、獲物の発見・追跡に倒した後の処理まで多様であるためすぐに一流とはいかない。


早く全ての技術をジョナスから受け継ぎ一人前になろう。

そんなことを思いながらいたため、年寄り連中の決定を聞いたときには心底驚いた。


「ユウトよ、王都で我が村の村長であるルドルフを探してまいれ」

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