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11ウキウキ

 俺はクエストの打ち合わせをした後、サラとエリスと共に『センタクル』の周辺にある『オリオアの森』に訪れていた。


 今回俺たちが受けたクエストはクエストランクFのウキウキの討伐。


 名前は可愛らしいがウキウキと言うモンスターは結構厄介な存在のようだ。


 ウキウキはFランクのモンスターで、『エルバラード王国』の森林地帯を主としたほぼ全域に生息する見た目は猿に近いようだ。


 力がある雄を中心に多数の雌のハーレムで1つの群れとして行動する習性を持つ。


 ある程度の知識があり、統率力を持った行動で畑などの作物を荒らすこともあるため、一種の害獣として見られているようだ。


 今がちょうど繁殖期なようで、数が増えると非常に厄介なので冒険者ギルドに討伐の依頼がきたらしい。


 ウキウキ1匹討伐するごとに銅貨80枚、さらにクエストポイント10貰えるので結構お得なクエストだ。


 「ウキウキはFランクのモンスターだけど集団で襲いかかってくるから気をつけてね、エリス、レイジ」


 「分かりました」


 「了解」


 サラの言葉に警戒しながら森を進んでいると――


 べチャッ!


 「うげ……!?」


 俺の服がべちょりと青色に汚れる。


 どこからともなく投げつけられた青い木の実はひしゃげ、果汁を飛び散らせた。


 「ふん!」


 またも突如飛来した青い木の実を、サラは難なくロングソードで防いだ。


 しかし、弾けた実から飛散した果汁が、汚れのない服に染みを作る。


 「ああ!? 新しく買った服に染みが!?」


 サラの面持ちはみるみるうちに険しくなっていく。


 「「「「「ウキキキキキッ!」」」」」


 獣のような笑い声。


 上を見上げると、そこには赤い毛皮の猿たちが樹の枝にぶら下がりながら笑っている。


 数は5匹。手には先程投げつけられた青い木の実を持っている。


 「ウキウキです!」


 エリスが叫んだ。あれがウキウキか。


 「2人とも、戦闘準備!私とレイジは接近で、エリスは魔法で援護をお願い!」


 「ああ!」


 「分かりました! 〝水球をここに放つ――アクアボール〟」


 詠唱と共にエリスの前に魔法陣が出現。ウキウキに目掛けて水球が放たれる。


 「「「「「ウキキッ!?」」」」」


 水球がウキウキたちに直撃し、樹から地面に落下する。


 「今よ!」


 ロングソードでまずは1匹目のウキウキを斬り伏せるサラ。


 「よし、俺もやるぞ! 〝肉体を強化せよ――パワーアップ〟」


 身体能力を強化して腰のショートソードを抜き、2匹目のウキウキの首を刎ねる。


 やはりまだ生き物を殺すことに抵抗を感じるが、一度ゴブリンを討伐しているから以前よりもだいぶ良い。これは数をこなして慣れていくしかないな。


 「サラ、レイジさん! 残りのウキウキを魔法で倒しますから避けてください!」


 「分かった!」


 「了解!」


 エリスの言葉に俺とサラはウキウキたちから距離を取る。


 「〝氷の槍よ、敵を貫け――アイスランス〟」


 魔法陣から複数の氷の槍が出現、ウキウキたちに目掛けて放たれる。


 「「「ウキキキキキッ!?」」」


 氷の槍は残りのウキウキたちを貫き、絶命させる。


 格好良い! あれが中級魔法の〝アイスランス〟か。確かに初級魔法と違って威力が高いな。


 俺もあんな魔法が使えたらな……。


 「討伐した数は5匹。まずまずの成果ね。よし、討伐部位を剥ぎ取ろう」


 「? 討伐部位って何だ?」


 「討伐部位は討伐クエストには欠かせない物なんですよ」


 俺の質問にエリスは丁寧に説明してくれた。


 討伐部位はクエストで討伐したモンスターの部位を剥ぎ取り、それを冒険者ギルドに提出しなければならない決まりになっているようだ。


 討伐部位は証拠にもなるし、数も正確に図るための処置らしい。


 ちなみにウキウキの討伐部位は尻尾のようだ。


 「さあ、まだまだ狩るわよ!」


 この後、俺たちは7匹のウキウキの群れと遭遇、討伐。合計12匹のウキウキを討伐することに成功するのだった。

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