表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰色図書館  作者: アフロペンギン
7/13

第六章「試練2-2」

どうも、アフロ月です。

シュランツって、酒乱が元ネタなんですよ。

嘘です。

 第六章「試練2-2」




「とどのつまり、乙姫様もいなかったと。」

「そういうこと。」


 場は竜宮城。

 二足歩行への進化を遂げた亀に連れられて、乙姫様のもとへやって来た少年とシュランツ。

 しかしそこにいたのは、一足先に竜宮城へ連れていかれたネオラだった。

 危機感を覚えた少年は、二人を連れて小さな部屋へと移動したのだが……。


「お姉様のその格好綺麗ね。」

「乙姫様の着物らしいけど……。そう?そんなに似合ってる?自信ないけどなー?」

「似合ってるよ~。」

「そんなことないってぇ~!」


 まんざらでもなさそうだ。

 ……いやいや。

 こんなことをしている場合ではない。


「とにかく、浦島太郎の物語のイレギュラーを解決しないと。本物の乙姫様を探しますよ。」

「あいあいさー。」

「仕方無いわね……。」


 乙姫様捜索隊、行動開始だ。



 ・・・・・・・・・



「と言っても、どこを探しますか?」


 竜宮城は広い。

 構造が分からないので見取図が欲しいが、そういった類いのものは無い。

 軽く駆けながら問うも、二人の返事はなかった。

 …………とりあえず亀に見つからないようにするしかないか。


「乙姫様!?ここで何を!?」


 言ってるそばから見つかってしまった。

 ……いやまあ、実際には言ってないのだが。


「え、えとえと……!」

 ネオラさん、何か気のきくことをお願いしますよ。


「見取図が申しておるから、この者達が竜宮城が広いと欲しいらしい。」


 何を言ってるんだ?

 仕方無いな……。


「竜宮城が広いから、見取図が欲しいと思いまして。」

「なんだそんなことか……それで、乙姫様が案内してさしあげてたのですね。」

「そ、そうそう!それで、その見取図はどこにあるんだっけ?」

「……ありませんよ、そんなもの。」


 すると亀が、突然銃を構えた。


「……乙姫は戻ってもらおうか。残る二人は……そうだな、消してもいいだろう。」

「っ!!シュランツさん!」

「分かってる!」


 シュランツは両手を亀に向けてこう叫んだ。


「クロム・マリオネット!!」


 周りが一瞬で暗闇に包まれる。

 すると、どこからか声が聞こえてきた。


「クヒャヒャヒャ!」


 黒い何かが現れて、亀の周りを回り始めた。

 シュランツの魔法だ。


「な、なんだこりゃ……!?くっ!離れろ!!」

「クヒャヒャヒャ!」

「今です!!」


 少年の号令で、三人は一斉に駆け出す。

 着物のネオラは少し走りにくそうだ。


「ま、待てお前ら!」


 亀が叫ぶ。

 しかし止まる義理は無い。

 右へ左へ廊下を駆ける。


「あそこに部屋があるわよ!」


 シュランツが言って、指差した方を見てみると確かに一つ部屋がある。

 扉の横に緑色のランプが点灯しているが……。


「あれはロックが解除されてるから、入れるよ!」

「じゃあ入ります!」


 ネオラの少しばかりの知識で、少年は部屋に入ると決めた。その中に何があるか分からないが、追われているなら身を隠したいからだ。


「はぁ……はぁ……危なかった……。」

「走りにくいよこれ……。」

「………………あんたたち、そんなこと言ってる場合じゃなさそうよ。」

「「え?」」


 シュランツが部屋の中を見て何か言っている。

 少年とネオラがその方向を向いてみると……。


「ど、どなたですか?」

「…………乙姫様?」


 そこには本物の乙姫がいたのだ。

 同じ着物でも美しさがまるで違うなぁと染々と感じる。


「少年、今失礼なこと考えてない?」

「いえ。それより何故乙姫様がここに?」

「それは……。」


 口ごもる乙姫。

 何か事情がありそうだ。


「何かあるなら話してくれませんか?僕たち、竜宮城から出たいんです。この状況を解決出来るなら、喜んで協力します。」


 少年が言うと、乙姫は暫く黙考したあと、小さく頷いた。



 ・・・・・・



「亀達の反乱?」

「はい。今までいじめてきた人間達に復讐をしようと……それで、反対派の私は軟禁状態に。」

「成程……で、それが明るみに出ないようにネオラさんを乙姫様に仕立てあげたということか。」

「私が来て焦っただろうねー。」

「それで、乙姫。」


 シュランツが偉そうに呼び捨てにしている。

 ……ここでは一番偉い人なんですからね?

 しかし少年の思いは届かず、シュランツは続ける。


「この事態を終息させる方法はあるの?」

「……。」


 乙姫は目を背けた。

 相変わらず偉そうにするシュランツだが、確かにそうだ。

 終息出来ないのなら少年達は帰れない。

 ここで大人しく亀達の餌になるしかないのだ。

 あまり望ましくないが。

 するとネオラが、「あ」と一言。


「何ですか?ネオラさん。」

「じゃあ、こんなのどう?」


 ネオラの提案。

 それはとても無理があるような……しかし……やるしかなさそうな。

 そんな提案だった。

こんにちは、アフロ月です。

灰色図書館はいかがでしたか?

稚拙な文章で理解しがたいところがあれば、私の勉強です。申し訳ありません。

前書きでさらっと嘘を言いましたね、すみません。

本当は、音楽のジャンルが元ネタになっています。

そして本編ですが、皆様は生き物は大事にしましょうね。

最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。

Thank You。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ