表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰色図書館  作者: アフロペンギン
2/13

第一章「試練1-1」

少年は15才くらいのイメージで書いてます。

ネオラさんは20代前半のイメージです。

それでもしっかりしているのは少年なんですね。

 第一章「試練1-1」




「いてて……。」


 古びた廃墟へやって来ていた少年と、ネオラ。

 茶髪の少年の上には、緑髪で髪の長い女性ネオラが座っていた。


「……地味にクッションの役割になってますよね?」

「そうだね、ありがとう少年。」


 ネオラは少年の頭を優しく撫でた。

 いや、そういうことではなくて……。


「退いてくれませんか?」

「……あ。そうか、ごめん少年。よっ……と。」


 ネオラが立つと、少年もゆっくりと立ち上がった。

 辺りは暗く何も見えない。


「ネオラさん、光をお願いします。」

「はーい。ライトニング・キープ。」


 ネオラが右の手のひらを上に向けて言う。

 すると、小さな光が浮かび上がり周りを明るく照らした。


「ありがとうございます、ネオラさん。」

「それはいいけど……少年。どうする?」

「決まってるでしょう。進むだけです。」

「うへぇ…………。」


 少年とネオラは落とし穴に引っ掛かり、ここまで落ちてきたのだ。上を向くと穴は見えるが、届きそうもない。

 代わりに、周りが照らされたことによって発見出来た通路を進むことにする。

 木材で作られたこの部屋……まるで坑道だ。


「少年やだよぉ……私、暗いの苦手なんだからぁ……!」

「嘘つかないでください。さっきまで普通に会話してたでしょ。」

「ちっ。」

「置いていきますよ。」

「それはやめて!?」


 少年は一つ溜め息を吐いて、ネオラと共に通路を歩いていった。



 ・・・・・・・・・



「……?」

「どうしたの少年……って、あれはまさか……。」

「灯りですね。行ってみましょう。」


 先に見える灯火に向かう。

 近付いて分かったが、そこは大きな広間になっていた。


「これは……すごいね。」


 ネオラも感嘆の声を出している。

 広間にはとても大きな本があった。否……本というより玉座だろうか。

 周りが本棚で囲まれているのに、その玉座が一番に目に入る。


「なんだ……これ……。」


 呟きながら近付く少年。


「あ、こらー。危ないよ少年。」


 ネオラも近付いてみる。

 すると、ネオラの足下からカチッという音が聞こえた。


「え。」

「ん?どうしましたネオラさん。」


 少年が振り向くと、ネオラは固まっていた。

 硬直ではない。ネオラの身体が石になっているのだ。


「ネオラさん!?一体何が……。」


 キョロキョロと見回す少年。何も無いようだが……。


「仕方無い……ネオラさんにはここで安らかに……。」

「ダメだろ!?」


 と。

 少年にツッコミが入った。

 どこから現れたのかは分からないが、現れたのは小さな女の子だった。

 背の高さは少年と同じくらいで、金髪をボサボサに伸ばしていた。

 頭には何故か輪っかが浮かんでいる。


「……いや誰?」

「え。ああ……私ですか?私は天の使いです。」


 どうやら頭がおかしいようだ。


「すみません……僕、あなたみたいなのに構ってる暇無いんですけど。」

「ちょっ、それ酷くね!?」

「天の使いがそんな言葉づかいするわけないでしょ。」

「最近の天の使いは個性があるんです。それで少年よ……。」

「はい。」

「あの女を助けたいか?」


 天の使いは指す。その先には石になったネオラがいた。


「ええ。もし死んだらそれは困ります。バイクに乗っけてくれる人がいなくなるから……。」

「では少年。本の試練を受けるのです。」

「……本の試練?」


 聞いたことがないな。

 そんなことを思っていると、天の使いはこう言った。


「少年……きみは記憶を失っていますね?」

「……!!何故それを……?」


 このことはネオラしか知らないはずだが……。

 天の使いは何か知っているのだろうか。


「記憶を取り戻したいのなら、試練を受けてもらいたいのです。」

「待ってください。あなたは僕の何を知っているんですか?」

「いや、きみのナニのことは知らないですけど……。」

「ニュアンスが違う。それでどうなんですか?」

「試練をクリアしたら分かるかも。」

「…………。」


 教える気は無さそうだ。

 少年は諦めてこう言った。


「本の試練。受けます。」

「よろしい。ではご武運を。」


 …………待て。ご武運?


「ちょっ。」


 少年が疑問を口にする前に、身体が石のように固まった。



 ・・・・・・・・・



「………………。」


 気付くと。どこか知らない場所にいた。

 森のような、とにかく草木が生い茂った場所に。

 一応草が削れて道は出来ているが…………。

 辺りを見回すも景色は変わらない。

 すると。


「…………あれは……。」


 足音が聞こえてそちらに顔を向けた。するとどうだろう。赤い頭巾を被った女の子が歩いてくるのだ。

 近くまで来ると、その女の子はこんにちはと挨拶をしてくれた。


「こ、こんにちは。」


 とりあえず挨拶を返す。

 女の子はそのまま歩いていった。


「……いやいや、このままじゃダメだ。折角人間を見つけたのに。」


 少年は女の子を追いかけた。


「すみませーん。」

「……?」


 女の子は気付いたようで、こちらに振り向いた。


「あの、少し聞きたいことがあるんですけど。」

「なんですか?」

「ここ……どこですか?」

「……森です。」


 至極当然のように言われた。


「……あー、じゃなくて……記憶喪失……?で、自分の名前すら覚えてないんです。どこか休める場所はありませんか?」

「そ、それは大変ですね……。いいですよ、案内します。その代わり、おばあちゃんのところに寄ってからでいいですか?」

「うん。ありがとう。」


 良い人でよかった……。

 それにしてもおばあちゃんのところに?

 ますます良い人じゃないか……。

 少年は涙ぐんだ。


「こっちです。」

「あっ、はい。」


 少年は女の子の後ろについていった。

 森にはたくさんの動物がいる。木にはリスがいて、木の実を一生懸命に食べていた。

 歩き始めて10分。

 森を見ながら歩いていた少年に、女の子は話しかけてきた。


「本当に何も覚えてないんですか?」

「……はい。」

「それは……困りますよね。気付かないで挨拶なんかしちゃって……すみません。」

「ええ!?いや、いいよ?」


 ……本当に良い子。だけど……。


「本当すみません……すみません……。」


 少々良い子すぎる。

 少年は咄嗟に話題をかえた。


「あ、ほら、名前!名前を教えてほしいな!」

「あっ、それはそうですね。失礼しました。……私、赤ずきんといいます。」


 …………え?赤ずきん?

 それって名前でいいの?


「なんか、コードネームみたいだね。」

「は、初めて言われましたよ。……と、もうすぐおばあちゃんの家です。」

「……ああ。あれか。」


 見えてくる一軒の家。

 木造建築だ。

 赤ずきんはおばあちゃんの家だって言ってたけど……おばあちゃんは紫ずきんとかかな?


「おばあちゃーん!私だよー!」


 扉の前で声をあげる赤ずきん。

 すぐに家の中からドタドタと喧騒が聞こえてくる。

 すると。


「どなたか知らないけど、いらっしゃーい!いやぁ、まさかすぐに人に会えるなんて思わなかったよぉ!!」


 おばあちゃん?

 おばあちゃんにしては若すぎないか?

 っていうか……。


「あれ?少年?」

「ネオラさん……?こんなところでなにを……?」


 ……意外にも早い再会だった。

こんにちは。そしてはじめまして。

アフロ月です。

灰色図書館を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

稚拙な文章で理解しがたいところがあれば、私の勉強不足です。申し訳ありません。

ネオラさんは暗いところが苦手です。

暗いところが苦手な人はたくさんいますが、皆さんはどうですか?

私は暗いところに点々と火が灯った坑道みたいな場所が好きです。冒険している感じが出てきてワクワクします。

……どこから話がずれたっけ……。

さ、最後に!

後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。

Thank You。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ