慟哭の、友人 後編
いきなり、襟首を摑まれた。
「余計なお世話なんだよ。」
といわれ、かなりむかついた。
「あんたなんか、意識を失ったままの方がいいのに。」
といい捨てて、首を思い切り絞めた。
そして、彼女は、意識を失った。
しまった、と思った。
簡単に許してくれるはずはない。
だって今まで、虐められていたのだもの。
医者には、怒られた。と思いきや、気にされなかった。
ところが、今度は、二回目より、簡単じゃないらしい。
このままだと、一生目をあけることはないそうだ。
そんなのって、そんなのってないよ。嘘だって言ってよ。
ところが、ついに、心肺停止状態に陥った。
またしても私は、心の中で、麻衣ちゃんに呼びかける。
ごめんね、謝って済む話じゃないけど。麻衣ちゃん苦しかったよね、それに、死を覚悟してたのに、余計だったよね、でも、あなたのことが、好きだから、ねえ、起きて。後、ずっと苦しさに気付かないで、ごめん、苦しかったよね傷つけられて。
そのとき、彼女の目の端から涙が伝った。そして意識が戻る。
「ごめん、あんなこといって。あたしってなんて、性格悪いんだろう。
せっかく気遣ってくれているのに、邪険にするなんて。なんだか変だけど、お友達になって。」
「私も、その言葉を言おうとしてた。」
そして二人して大爆笑した、やつれてはいたけれどやさしい笑みだった。
長すぎる、そして命の尊さを感じた、大切な物を手に入れた一日が終わった。