待っていた仕打ち
気がついたら、列車の外にいた。
「逃げよう。」
和香だ。
うしろから、「まてよ、このやろう」
という声がする。
そして、まちぶせしていたなかまによってとらえられた。
「逃げて。」
「何で、だって麻衣ちゃん、ひどい目に遭っちゃうじゃん」
「だって、もう助けてもらったから。」
「そういうことだ、そいつを放せ。」
「いや。」
「ならば、そいつだけでなく、いっしょに、おまえ、和香も、一緒に虐められたいか。」
「いや、リーダー、ほかの奴を虐めるのは、気が引けます。」
「ならば、おまえだけだ。」
「覚悟はしてる。」
「我に向かってなんたる言葉遣いを」
とかいって蹴られたり投げられたりした。
しばらくして
「こんぐらいにしてやる。」
というリーダーの低い声を聞いて和香も安堵の笑みを浮かべた。
そして、また揺れた、大きく大地が裂けていくのがわかる。
今居る高架も、真ん中から真っ二つに裂けていく。
滑り落ちる。高架の切れ端にぶら下がる。
さらに私の下に、リーダー、部下、和香がぶら下がる。そしてみんなが飛び降りていく。
だが、私はまだ降りられない。
自分の行く末を悟った。
いやあああああああああああああああ
決めた、高架の切れ端から手を離そう。