涙 前編
私は、怖くなって、麻衣から手を離す。すぐに、はっとなった。でも、手遅れだった。麻衣は、海に落ちた。
私は、助けを呼んだ、でも、どこもいっぱいなので、漁師さんに頼んだ。
でも、まだ、見つからないらしい。しばし待つ事30分。血の付いた、制服を発見したらしい。そして、1時間後。
衰弱しきった麻衣を発見したらしい。
水抜きをしたり、心臓まっサージ、人工呼吸などを施して、意識を回復するも、9月18日午前5時28分、麻衣は死んだ。
[そんな、そんなことって…………]
私はむせび泣いた。
麻衣は、私にとってすごく、大切な存在。そんな大切な人を手放してしまうなんて……………
でも、回復したとき、麻衣こういってた。
「私を手放した事、虐めてた事も、もう怒ってないよ。」
でも、それは、私を気遣っての事。必ずしも、本心とはいえない。
とっても優しい麻衣を裏切るなんて…あいつらと同じじゃん。
更に泣き続けた。
これは、運命なのだろうか。
仮にそうだとすると、私は麻衣と関わりを持たなかった方がよかったのかもしれない。
また、涙があふれ出す。
でも、こんなことを続けていてもしょうがないと思った。
私は立ち上がる。
また、歩き続ける。
短い間だったけれど、あんたのおかげで、楽しい思い出ができたよ、ありがとう。




