少年姉に膝枕される
「んぅ?」
(なんだろう?なにかとても気持ちいいものに包まれている気がする…)
「起きるの?ブラン?」
「んぅ?んー?」
(誰かが僕を包んでいる。…この声は、姉さま?)
「ブラン?起きないの?もう夕方よ?ご飯がもうすぐできるわよ?」
「んー?うぅん…」
(もうそんな時間なのか…はやいなぁ)
「んぅ…にいさま?姉さま?」
「んぅ…あにさま?姉さま?」
「ミラも、ミナも、ブランに抱きついていないではやく起きなさい?」
「にいさまが起きたら起きます…」
「あにさまが起きるまで寝ています…」
(うれしいことを言ってくれるなぁ。…さすがはミラとミナだな)
「ミラ?ミナ?起きてるでしょ?」
「いいえ、姉さま」
「いいえ、姉さま」
「ミラは起きていません」
「ミナは起きていません」
「うーん…まぁいいや。ブランを起こせば二人も起きるでしょう…」
(そうなのか?僕のせいなのか?ミラとミナが起きないのは…)
「ブラン?起きて?もう夕方よ?」
「んぅ?んんっ」
(そろそろ起きなくちゃ。…でも、気持ちよくてこのままでいたい。…だけど)
「姉さま…ですか?」
「えぇ、そうよ。起きたかしら?」
「頑張って今起きます。…布団でもかけてくださったのですか?まくらも使わせていただいたようで。…とてもあたたかくて気持ちよかったです」
「布団はかけてないわよ?あったかいのは、ミラとミナがくっついてるからだと思うわ」
「そうなのですか?…では、このまくらはなんでできているのですか?とても気持ちよく包まれている気がするのですが…」
「気がつかない?」
「はい。わかりません…」
「目をあければわかるわよ?」
「そうなのですか?それでは起きますね…」
僕は目をあけてみる。
すると
「膝枕…ですか?姉さま?」
「わかったみたいね。そうよ?私が枕のかわりになってあげていたのよっ」
「どうもすみません…姉さま。ありがとうございます。とても気持ちよく眠れました…」
「そう?…なら良かったわ」
「ミラとミナもありがとう。おかげであたたかくて気持ちよかったよ」
「そうですか?にいさま…」
「そうですか?あにさま…」
「あぁ。とても良かったよ」
「それはよかったです。にいさま」
「ミナも気持ちよかったです。あにさま」
「そう?なら良かったよ…」
「ブラン。それとミラもミナも…ご飯になるわ。起きて食堂に行きましょう?」
「わかりました姉さま。ミラ?ミナ?行こうか?」
「わかりました。にいさま」
「わかりました。あにさま」
「それじゃあ、一緒に行くわよ?」
そう言って姉さまが立ち上がって歩き出す。
「はい。姉さま」
僕はそれに続き。
「待ってください。にいさま」
「待ってください。あにさま」
ミラとミナが僕に続いた。




