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少年と初登校

「さてと、そろそろ行こうかな?」


現在時刻は八時二十分。

授業(というより、今日は学校説明)は九時からだから、今寮を出れば八時三十分には学校につけるので、充分な余裕があると言える。


「最後にもう一度、みだしなみをチェックして…と」


僕は全身がうつる鏡の前に立ち、髪型や制服の着こなしをチェックする。


「…よしっ。大丈夫そうだな。それじゃあ行ってくるね?カランさん」


そう言って僕は、鏡にうつらない角度で後ろに控えていたカランさんに声をかける。


「気付いていらしたのですね?…今日こそは自信があったのですが…」

いつもの事だが、やはりカランさんは少し驚いているようだ。


「これも純粋種の能力(ちから)の一部だよ。気配をさっする…ね?」


「やはり純粋種は別格の存在…というわけですね…」


「まぁ…ね。…それより、玄関まで見送りにきてくれる?」


「もちろんですとも。…それでは、行きましょうか?」


「そうだね」


そう言って僕は、ドアを開けて玄関に向かう。


・・・

・・


「あれ?レイトさんじゃないか。レイトさんも今から行くの?」


玄関につくと、そこにはクラスメートの「レイト・グラス」さんがいた。


「そう。…この時間に…ここにいる。あなたも?」


「そういうことになるね」


「そう」


そう言うと、レイトさんは扉を開けて外に出る。


「あ、待ってよ。どうせなら一緒にいこう?」


僕は慌ててレイトさんの後を追う。


「かまわない。向かう先が、同じ…だから…」


「ありがとう。…それじゃあカランさん?いってくるね」


「いってらっしゃいませ。ランネット様」


手を振って見送ってくれるカランさんを背に、僕はレイトさんと一緒に学校への道を歩き始めた。


・・・

・・


「そういえばなんだけど…レイトさんはこの学校に、何を学びに来たの?…自己紹介の時に、レイトさんだけ言わなかったじゃない?」


学校へと向かう途中。

歩きながら僕は、レイトさんに気になっていた事をきいてみた。


「…秘密。…といっても、カリキュラムを組んで授業を受ける以上…調べれば…わかってしまうのだけれど…」


「ふーん…秘密かぁ。…恥ずかしいの?なら、これ以上きかないけど…」


「…そう。なら…きかないで。…あなたにきかれるのは、いずれバレるとはいえ…はずか…しい…」


「わかった。これ以上はきかないよ」


「ありが…とう」


「気にはなるけどね?…っあ、そろそろ学校に着くね。教室まで一緒でも大丈夫?」


「…かまわ…ない」


「ありがとう。それじゃあ、レッツゴー」


そう言って僕は、少し歩く速度を上げる。


「ゴー?」


レイトさんは首をかしげながらもついてきてくれた。


・・・

・・


「とうちゃーく。時間は…八時三十三分か。授業開始まで、少し休もう。…レイトさんは?」


少し予定より遅れたが、教室にたどり着いた。


「とう…ちゃく。…ランネット君…歩くの…はやい…」


遅れてレイトさんも教室に入ってくる。


「少し早歩きしたからね。…それじゃあ、僕は自分の席に行くね?レイトさん、また後で?だね」


そう言うと、僕は自分の席で本を読み始める。


「…そう?…そう」


レイトさんも自分の席につく。

僕は、まわりを気にせずに本に集中した。

無口系?ヒロインのレイトさん登場。

いやぁ、最終的に何人まで増えるかわからないヒロイン。

大丈夫だろうか?

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