表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

弱体化日焼けサロン

作者: 鶴ヶ友護
掲載日:2026/08/28

 駅前に、新しい店ができていた。

 なんの店かと気になって看板に視線を向ける。

『弱体化日焼けサロン SUNDOWN』

 意味がわからなかった。

 弱体化ってなんだ。

 焼けるのか。

 それとも黒さを弱体化して、逆に白くなるとか。

 疑問は次々と湧いてきて、俺は試しに店に入ってみることにした。

「いらっしゃいませ。本日はどの能力を弱体化しますか?」

 受付のお姉さんが笑顔で聞いてきた。

「能力?」

「はい。筋力、コミュ力、運、存在感、あと肩幅コースが人気です。」

 お姉さんが言うには文字通り様々なものを弱体化できるらしい。

 肩幅……まったく惹かれないが、人気ならそれにしてみようかな。

 なんて考えていた俺にお姉さんが声をかける。

「あの、お客様は当店の利用は初めてでしょうか」

「はい」

「でしたらこの、ちょっとだけ弱くなる体験コースというのもございますが」

「それでお願いします」

 お姉さんが紹介してくれた初心者向けのコースに、俺はすかさず申し込んだ。

 よかった。

 肩幅より魅力的なコースがあって。

 コースを決めてすぐに俺は奥へと案内された。

 個室へと連れられ中を見てみれば、そこには日焼けマシンがあった。

 テレビで見たことある、イメージそのままの日焼けマシン。

 とうてい弱体化するための装置には見えない。

 十分ほど機械からの光を浴びて終了。

 終わった後の感想としては、弱体化したような感覚はなく、むしろ少しぽかぽかとした温かさを感じる。

 しかし、その機械の効果は本物だった。

 帰りにドアを押した瞬間。

 腕の力だけでは、びくともしなかった。

 入るときは普通に腕の力だけで開けられたドアが、今は意識して足や腰の力も使わなければ動かすことができない。

「すご……」

 店の前で看板を見上げながら、ボソッとこの店に対する評価をこぼした。

 ……というか。

 この弱体化っていつ戻るんだ。


 翌週。

 例の店の隣に、新しく別の店ができていた。

『強化日焼けサロン SUNUP』

「せこー」

 俺は看板を見上げながら、この店に対する評価をこぼした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ