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3.ガチ勢怖い

11桁の残高見た事ある? スペキャなるよ。――と道行く人に教えたくなる衝動を必死に抑えるツバキは、道連れに出来る人が居ない事実で逆に冷静になっている。億万長者が何にお金使ってるのか、小一時間レクチャーしてほしい。意味が分からない。


しかもアイテムボックス内では、スキルカード達が今か今かと出番を待っている。毎日最低でも5枚は出品しているがそれ以上にスライム討伐を“させられて”いるので、もう何がなんだか。


更に会社設立の隠れ蓑も見付からず、もういっそ『イグドラシル・リング』をガチ勢に渡そうかとも考えてしまう。確実に何らかのペナルティを受けるので実行しないが。


一応“神様”に協力者を作っても良いか訊いてみたところ、悪寒はしなかったので“許可”だと解釈。人の選別は自分でするが、見極めは“神様”任せの他力本願。


スキルの自力取得設定のミスを隠す為にも見極めるだろう。


今日は朝からスライム討伐。1時間前に猫カフェに行き存分に癒やされ貢いでから、午後のスライム討伐に備えてダンジョン対策本部の食堂で昼食。『安い・早い・多い』の日替わり定食はとても嬉しい。


億万長者になっても抜けない庶民の感覚。桁がアホ過ぎるので逆に現実感が無く、正常バイアスが働いているのかもしれない。


食堂のご飯は美味しい。と云うのが最たる理由だが。


しかし、流石LUC値ぶっ壊れアイテム。ドロップだけではなく“縁”すらも含まれるらしい。


「隣、良いか?」


「――……どうぞ」


「どーも」


昼食時。壁際の角、カウンター席。ガヤガヤと混んでいる食堂中から集まる視線は、隣りに座ったこのアイドル顔負けの美形が“ガチ勢”だから。


リュウグウジ・カナタ――ハンター名『龍刃りゅうじん』。自分の名字を心底気に入っている事が分かる。確かに厨二心を擽られて格好良い。


なぜツバキが彼の本名を知っているかと言うと、龍刃自ら公言しているから。この世界が『イグドラシル』と同化して、たった1年で自営業から日本一の大富豪に伸し上がった『龍宮寺グループ』の立役者。


魔物討伐の生配信や弱点の解説動画でハンターの重要性を明確化し、起業家としても大成功している。その美形さも相俟ってファンクラブがある日本ランク3位のソロハンター。


龍刃が魔物鏖殺配信――基。ダンジョン攻略や魔物の討伐方法を配信し始めた当初、魔物とはいえ生物(・・)鏖殺配信に中々の“お気持ち”勢が湧いたのは当然のこと。


しかし、




――「ならスタンピード起きた時は魔物の弱点知らねえまま食い殺されれば?――あ?外道? いや正論だろ。ハンターだからって、何で俺が正義感に酔ってお気持ち表明して来やがるオナニー野郎共を助けねえといけねえんだよ。あー……うっざ。もう宣言しとくわ。俺、スタンピードの時動かねえから。大切な奴以外どうなろうと知ったこっちゃねーよ」――




生配信でシャットアウトと無慈悲宣言。流石に納得の強要(・・・・・)をされてしまえば“お気持ち”勢は黙るしかなかった。


龍刃のこの発言は普通なら大炎上するのだが……「龍刃が正しい」「俺もスタンピード起こっても家族と友達しか守らない」「どうせ『ハンターなら〜』つって都合良く寄生する気だろ」「寄生虫助ける理由無いな」「俺も知らね。正義感あるハンター頑張れー」などなど、えとせとら。


マジギレしたハンターが大勢現れたので、これはアカン……と政府――特に国防省と警察庁が“ハンターの人権と選択の自由”を認めた上で火消しに奔走。


具体的に言うと、龍刃の『ダンジョン攻略配信』『魔物討伐指南動画』を紹介し「自分と大切な人の命を守る為に必要な正しい知識を得ていきましょう」と。長いものに巻かれろが大半な日本人は徐々に受け入れ、そうなると協調性に長けている種族なので積極的にダンジョンと魔物の知識を得る者も出て来るのは常。


そもそも。死にたくないので受け入れるしかない。


魔物を討伐するハンターにお気持ち表明を投げ付けるということは、スタンピード時の魔物殲滅の保証をされないと云うこと。――それが日本での共通認識となった。当時の外国もハンターの在り方を模索していたらしく、この件をモデルケースとしたらしい。


“お気持ち”勢を懸念していた日本のハンター達。彼等もこの件を皮切りに配信活動を始め、配信で収益を得ているハンター達は無慈悲で俺様な龍刃にとても感謝しているそうな。


余談だが。国防省と警察庁が認めた事実で「金になる」と判断した大人達が『アイドル系ハンター』を生み出し、アイドル文化が根付いている日本なので大成功し今では莫大なお金が動いている。徹底的に調査し護衛のハンターを雇っての万全を期す事務所だけに国防省と警察庁が許可を出しているので、“人”をモノと扱うブラックな事務所は皆無。抜き打ちの監査も実施しているとのこと。


明け透けに言うと……『イグドラシル』同化直後から議論されていた『スタンピード時のハンターの扱い』は、こうして『ハンター』と云う存在の活動を保護することで「スタンピードの時は守ってね」との協力体制を取りたかった国防省と警察庁の私情が大半。日本各地――47都道府県全てに必ずひとつはダンジョンが発生したので、ハンター達からの協力を得なければ日本はスタンピードで地獄絵図と化していただろう。


そんなハンターの保護に繋げた龍刃は、現在に至るまで『動かない』宣言を撤回していない。当時はぽっと出の新人ハンターだったので国も楽観視し説得はしなかったが、今では日本上位ランカーなので今更ながらご機嫌取りをしているらしい。


龍刃の心には響かず一切効果が無いのだが。


因むと、この件以降は「クマさん可哀想ぴえんっ」と宣う愛誤も以前より減ったらしい。自分の直ぐ隣に“命の危機”が在って始めて理解出来たのだろう。勿論これでも理解出来ない者もいるが、危機感が欠落した者は『自然』から淘汰されるだけである。


「俺の所為で居心地を悪くさせたな」


「お構いなく。意外と気ぃ遣いなんですね」


「キャラ設定は大切だろ」


「なるほど」


動画内の傍若無人な俺様発言はロープレなのだろうかと、邪推。確かにキャラが立っていて、それに相応しい実力。


ブランディングが上手いと素直に感心した。


「あんたは……ルーキーとはまた違った雰囲気だが、職業は?」


「『収集家』のゆるゆる勢です。ハンター歴は3年」


「初期勢か。ゆるふわ勢とは違ぇの?」


「彼等みたいにガチじゃないです。スライム討伐専門で日銭を稼いでいるだけなので」


「……あぁ、君が。プレイは様々だからな。収集家なら、レアものがドロップした時は直接交渉したい。プライベートの連絡先を訊いても?」


「構いませんよ。私も、丁度お願いしたい事ができたので」


職業差別をせず『収集家』と積極的に関わろうとしている。恐らく、全ての職業の特性と価値をきちんと理解している。気遣いも出来る。


“神様”が嫌な予感を伝えて来ないので、恐らく合っている。


ならば隠れ蓑に適任。『龍宮寺グループ』が製薬会社を設立するのなら大した騒ぎにはならず、日本ランク3位のソロハンターにいちゃもんを付ける者はほぼ存在しない。


なにより、


「俺に? 投資は厳しい審査があるけど、それでも良いなら聞くぜ」


「考える素振りで顔を隠して、私の膝の上を見てください」


「?……、っ――!」


「個室。取ります?」


「是非」


「良かった。先に行くので、食べ終わったら来てくださいね。個室番号は連絡します」


ガチ勢程に攻略が簡単な生き物はいない。……その“材料”があれば、だが。


ボードで連絡先を交換し、早速と腰を上げ食器を手に返却口へ向かうツバキ。


「レアもの出たら真っ先に俺に連絡しろ」


「……運が良ければ」


満足。と口角を上げる、龍刃。ひらひらと手を振り食事に戻る彼は、ロープレを徹底している。


傍若無人の龍刃が『収集家』から巻き上げようとしている。――そう、周りに印象付ける為だろうか。


大丈夫かな……と同情の視線に取り敢えず苦笑し、食器を返却してから個室を借りに受付へ。借りる理由は何でも良いが、「引っ越したばかりで家を汚したくないから個室で素材の整理と取引」で充分。


本部の個室は取引や重要な情報共有に利用されるので防音されており、監視カメラも無い。まだ監視カメラをつけていた頃、監視映像を見た警備員がレアもの欲しさに『収集家』を脅迫する事件を起こした。それ以降監視カメラは全て取り払われている。


そもそも……取引や重要な情報共有をする場に監視カメラがある事を嫌がっていたガチ勢も居たので、ガチ勢は英断だと本部への評価を上げたらしい。


監視カメラが取り払われた当初はハンターによる脅迫も当然あったが、戦闘職による非戦闘職への恐喝は『システム』からペナルティがあり1年間のハンター活動禁止。ダンジョンに入れず『イグドラシル・マーケット』も同期間利用停止となる。戦闘職にとっては生活に直結し、非戦闘職からすると安心できる処置である。


案の定。あっさりと使用許可が下り個室へ。


龍刃へメッセージを送り、5分程でノックがしたので招き入れる。


ドアと鍵を閉めた途端、アイドル顔負けのキラキラとした笑顔で手を握られた。


「ゆるねこさんっ君があの『神ID』だったんだね! 幾らでも払うよ!」


「ガチ勢怖い」


顔が眩し過ぎる。目が痛い。あとキャラ設定どこ行った。


先程食堂で、膝の上に出して見せたスキルカード――『完全回復』。この世で唯一、そのオークションIDの出品でしか確認されていない。


ガチ勢や政府ならばマウント取りで自慢する者が多い。現に落札したアメリカ政府が支援している、世界ランク1位が存分に自慢していた。喜んでもらえたようで、何より。


ガチ勢でない者達は、ドロップしたら即オークションに出品するだろう。遊んで暮らす為に。


「売るのは構いませんが。その前に、ひとつ訊いても良いですか?」


「何でも答えるよ」


「食堂で、ロープレより緩く話してたのは?」


「うん? 初対面の女性の隣に座るんだから、俺様キャラで話し掛ける理由が無いでしょう?」


「なるほど。今、ロープレを辞めたのは?」


「『神ID』との交渉だよ。印象は良い方が得じゃん」


「正論ですね」


めちゃくちゃ正直者じゃん。初対面で俺様キャラじゃなかったのは詰めが甘い感じもするけど、そこも魅力となっているんだろう。


そう分析したツバキは取り敢えず向かいに座るように促し、着席を確認してから口を開いた。


「買うかどうかは、私の話を聞いた後で決めてください」


「良いよ。聞こうか」


途端に“商人”の表情となった事に、やはり感心しながら口を開く。


創造主『イグドラシル』のミス。それだけは伏せてのリングの説明から、製薬会社設立の隠れ蓑となって欲しいとの依頼。


真剣な表情に、まじで顔良いなこの人……と心底から納得。これは確かにファンクラブできるな、と。


「――っと、云う事なのですが。やってくれます?」


「断ったら恐ろしい事が起きそうだね」


「“神”は理不尽ですか、……だから悪寒やめてください神様ごめんなさい」


「仲良しじゃん」


「只の下僕ですよ」


「……うん。良いよ。製薬会社、僕の名前貸してあげる。会社のノウハウは有る? 無いなら僕の方で上手くやるけど」


「え。そんなに簡単に決めて良いんですか?」


「そのカードにはそれ以上の価値があるからね。それに、『システム』――神様が改善ポーションを出したのなら、人類が“作って良い”との証明で成功は約束されてるって事。勝馬に乗らないなんて有り得ないよ」


「流石、日本トップの大富豪ですね。配当は半分ずつで良いですか?」


「半分? 給料はゆるねこさんから預かって、僕名義で払うのに? もしかして騙されてる?」


「いえ、その……豪遊で嗅ぎ付けられるのが怖いから、お金使い切れなくて……経済停滞させるの申し訳ないからどうにかしたい」


「……」


「龍刃さんに『完全回復(これ)』売るなら更にお金増えるし」


「……っあはは! 神様の人選は正しいみたいだ! 分かった。配当は半分で、存分に僕の名前に隠れると良い。僕なら、依頼分のポーションをドロップさせたと言っても誰も疑わないだろうしね」


「ほんっとうに助かります。お願いします」


「こちらこそ。じゃあ、入金するから確認して。落札価格で良いよね」


「え」


「はい送った」


「……また増えた」


「いくらで売ろうとしてたのさ。これ以下では買えないよ。ガチ勢として、ね」


「やっぱりガチ勢怖い」


「っね、それより他にスキルカードある? 3年間で火と身体強化しかドロップしなかったから何でも買うよ!」


「めちゃくちゃ有るけどお金増えるの怖い」


「友人価格ならどう? 代わりに……そうだね。『神ID』の居場所の情報操作とか」


「それ、どうして分かったのかって追求されません?」


「普通ならね。実は世界中で自称してる人が居るんだ。承認欲求を満たしたいんだろうけど、浅はかだよね。僕はその噂にちょっと尾鰭を付けるだけ。簡単なことだよ」


「じゃあお願いします。助かります」


「こちらこそ。じゃあ見せて見せて、スキルカード!」


やっぱりガチ勢なんだなと改めて納得するツバキは、子どものような笑顔の龍刃に少しだけ笑ってからアイテムボックスを開く。並べられていくスキルカードに目を輝かせる、日本ランク3位の龍刃。


真っ先に『神霊召喚』『状態異常無効』『毒無効』『神速』に食い付いたので、ガチ勢中のガチ勢なんだと判断。やはりソロでも難しい局面は有るらしい。


『アイテムボックス』に悩んでいたのは、いくら出しても手に入れたい者が大勢居るから。現状はドロップしたマジックバッグで凌いでいるらしいが、その容量は1000㎏。ガチ勢からするとドロップ品を入れたら足りなさ過ぎる容量。


真っ先に『神霊召喚』を選んだのに、変な所で気を使っている。


因みに『アイテムボックス』のランクは“伝説級”に設定されている。非戦闘職の中でも特に人気が無い『収集家』の固有スキルだから……だろうか。


ツバキが「あと5枚有りますよ」と言ったので、即購入を決めた。


「もうやだ……おうちかえる……」


無事に増えた残高に机に突っ伏すツバキは、向かいで手を叩いて大爆笑する龍刃を恨めしいと睨み付ける。


友人価格でもガチ勢の龍刃が買い叩く筈もなく、全部で400億エン。『アイテムボックス』には200億エン、ぽんと支払われた。こわい。


オークションに『アイテムボックス』を出品すれば、どえらい事になると確信してしまう。こわい。


「ディナーでもどう? 半分出してくれたら少しはお金減るし」


「……ドレスコードあるお店?」


「高いドレス買って、サロンでもっと綺麗にしてもらっておいで。僕で良かったら今後も付き合うよ、豪遊」


「……変な噂に巻き込まれそうで悩みますね」


「大丈夫でしょ。ゆるねこさん、ちゃんと着飾ったら美人になりそうだし。明日のトップニュースは『あの“龍刃”に女性の影!謎の美女は誰だ!?』とか?」


「今からダンジョン行って『転移』スキル取得して来ます」


「待ってそれ僕も欲しい。ちょっと使い過ぎたから、今から新宿ダンジョンでヒュドラとドラゴン乱獲して来る。『神霊召喚』も試したいし。『転移』、800億で売って」


「残高増やしたくないんですが」


「だから800億って言ってるんじゃん」


「はい?」


「『転移』ってゲームの『イグドラシル』内でもロストマジックで、発生条件不明の完全運任せシククエでしか取得出来ないの。僕でさえゲームでの取得に2年掛かったんだから、この世界では桁が違ってくるよ。確実に」


「……今のは聞かなかった事に」


「だめー。――神様ーこれからもゆるねこさんに協力するから、僕の分の『転移』もお願いしますね」


「おいこら何言ってやがんだクソガキ」


「あ。やっぱりゆるねこさんの方が年上だった。敬語じゃなく楽に話してよ。宜しくね、ゆるねこちゃん」


「……よろしく。龍刃くん」


嫌な予感がしないので“神様”が受け入れたと察し、諦めて盛大に肩を落とすツバキ。ガチ勢だからこそ、“神様”こと『イグドラシル・システム』から気に入られたのかもしれない。


気に入られた、から……







――[僕の生配信アーカイブ観て。ラスト7分辺り]――


『転移』スキルカード1枚しか出なかったなー。と安心したような残念なような、複雑な感情で一旦家に帰って来たツバキ。


ボードでドレスを見ていると龍刃から届いたメッセージに書かれた、要件。


まさか……


頬が引き攣る感覚を無視して言われた通り龍刃の動画の該当箇所を観て、思わず頭を抱えた。


掛かってきた映像通信に応答すると、ハイテンションな声。と、良い笑顔。


「みた!? 生配信で『転移』ドロしたのやっべー! ヒュドラ1匹倒したら『神霊召喚』ドロップしたから今から使って乱獲するぜーって配信始めたんだけどさ、10匹目でドロップよドロップ。コメント爆走でめっちゃ笑ったし今プラベのメッセパンクしそう! やっばい今テンションまじオカシイ!」


「近い近い。画面に近い」


《ゆるねこちゃん『転移』取得したよね。取得前でも行った事あるとこ行けるってゲームと違うんだけどやばくね? もしかしてバグ? 神様ミスった?》


「ううん。ミスじゃなくて、私達だけ特別みたい」


《まじでか! 神様ありがとうございまーす!! って、どーしよ。今からテレビの生放送入りそう》


「構わないよ。立場的に取材を優先しないとでしょ。ディナーはまた今度、楽しみにしてる」


《あー……ごめんね。ゆるねこちゃんの事は絶対言わない。ちゃんと埋め合わせするから。また連絡する》


「うん。分かった。ニュース観るから、放送1分前にメッセージ頂戴。頑張ってね」


《ゆるねこちゃん寛容過ぎて涙出そう。俺様ムーヴの僕で楽しんでね》


日本ランク3位の大人気ハンターは大変だな。


切れた通信。その雑な感想を抱いたツバキは再びドレスを選び始め、自分の骨格に合う一番気に入ったドレスを購入。そのドレスに合うパーティーバッグも。


龍刃と噂になるのは避けたかった筈だが、着飾ることが久し振りで少し楽しみに思っているのかもしれない。まだ女性らしさを失ってないのだと、なんとなく苦笑しておいた。


龍刃の生放送開始まで皆の反応を見ておこうと『コミュニティ』の龍刃スレを開いてみる。お祭り騒ぎで、とても楽しそう。


なので、本日分のオークションは夕食時を過ぎてから。皆が龍刃の話題を堪能した後に出品する事に決めた。




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