13-4「お約束ですね、こういうの」
伝言も含め、ニールには通信機配布と各里長への根回しなどを頼んで送り出した
龍神化から戻せないので通信機をいれたでっかいトランクを2つ、左右の肩からストラップでぶら下げて持っていく羽目に
全部回るとなるとどれくらいかかるものか
防御方法や武装は結局町に行って作るから、アイディア出しするか、とも思っていたのだが
「先輩?
あんまり根を詰めるとばてちゃいますよ?
ごはんとお風呂終わったのですから、そろそろおねむにして明日にしましょうよ」
そだね
「ありがと
んじゃ、寝ますかね」
「おやすみなさーい」
口々に言いながら部屋に戻る
作った直後に比べるとすっかり狭くなったとはいえ、寮の一人部屋よりは広い
寝る前に少しまとめておくか、と思ってホワイトボードをクリエイトしてイメージしたことを書いておく
寝たら忘れるってのは往々にしてあるからね
アイディアはメモっておくのは大事
あれこれと書いているとだんだん眠くなってきた
まあ、いろいろ新しいことばかり起きてるし、少しは疲れるか
布団を捲って一言
「いつからここにいた?」
「えぇと・・・ついさっきです」
布団の中にはヴェルーリアがいらっしゃった
「ご主人様が部屋に入るより先に入っていました」
にこにこしながら答えるのだが、みんなで上がってきたはずなのにそんなタイミングあったか?
にこにこにこにこ
笑顔の押し売りである
「で?」
聞いてみたが、小首をかしげて
「で?とはなんでしょう?」
「ここで何をしているのか?ってこと」
はっ!とした顔をして
「もちろん、ご主人様の僕としての役目ですよ」
ふむふむ
戦国時代とか江戸時代かな?
頭が痛い、本当に
「お断りしましたけど?」
「いえ!断られたからってすぐ引くようでは猪人がすたります」
んー、どうするべきか
「ところでヴェルーリア?」
「なんでしょうか?」
「君、いくつなの?」
「15歳です」
年齢的にリアルJKじゃねーか
「はい、アウト」
「アウト?とはどういう意味でしょうか?」
「私らの世界だとその年齢は契るどころか手をだしたら犯罪なんだよ」
「ここは私どもの【世界】なので大丈夫なのではありませんか?
一応大人ですし」
振り返らずにこう答えた
「ほら、ドアの向こうからなにか感じないかい?」
体を横に振ってドアを見て硬直するヴェルーリア
「ドアの前の方、入っていいよ」
「しっぽりされてるところ、お邪魔していいんですかぁ~~~?」
半目でじっとり、しかも絶対零度並みの冷たい視線を送ってきながら阿部ちゃんが入ってきた
「せんぱーーーーいぃぃぃぃぃ?
淫行は流石に大人としてどうかと思いますよぉぉぉぉぉ~~~~?」
なんだろう?狭い部屋なのにサラウンドばりの残響が聞こえる気がするぞ
「君、ずっとドアの前で聞いてたよね?」
すっと視線を逸らして口笛を吹く真似をする
「吹けないでしょ、口笛」
若干こめかみに汗が見える
「うぅ~~~
シャールカーニが夜這いに来るんじゃないかって思って止めようと見張ってたんですよ」
??
「寝室に入る時に先輩の部屋をじっ~っと見つめていたので先輩の貞操を守ろうと思って見張りに来たら、ヴェルーリアが先に入ってた、ということです」
貞操ってあんた・・・・・
「ヴェルーリアもダメですよ、手を出したら先輩が犯罪者になっちゃうんですからね」
ふむふむ
「もしかしてなにか話があってきたんじゃないの?」
びくっ!っとしてから
「いえいえ!
特に何もありませんよ」
そう答えた直後
「旦那様~~~~
夜這いに来たのじゃ~~~~~~」
龍神族と猪人を正座させて阿部ちゃんの説教が始まった
・・・・・私の部屋で、だ




