13-2「統べる者」
私の言葉にニール、シャールカーニ双方が固まる
「我ら全てを従えるじゃと?」
「だとすれば理由はなんでしょうな」
「あくまで推測にしか過ぎない仮定の話だよ?
もしドラゴン全てが自分に従って手足のように動くならば、この【世界】を手中に収めることも不可能じゃないと思うんだよね
曲がりなりにも最強を謳っている種族なんだし
そして、それがもしも他の【世界】からの生物による干渉だとすれば、余計にその可能性も考えられるんじゃないかな?
まあ、もしかしたらこの【世界】の誰かが考えてることかもしれないけどね」
ニールが唸る
「見たことのないドラゴンが他の【世界】からやってきた、そしてそれが類似種族の私共を従えてこの【世界】の頂点に立つつもりだ、ということでしょうかな?」
「あくまで仮定の話、だよ?
私らの世界でもドラゴンはドラゴンなんだけど、話を聞く限り里を襲ったのは私らのほうで「龍」と呼ばれるものかもしれないんだよね
どっちにしても実在は確認されてはいないけどさ」
「「私らの世界?」」
龍神族二人のユニゾンが帰ってきた
そうか、この二人もヴェルーリアも説明してなかったか
かいつまんで阿部ちゃんと二人で異世界から来たことを話す
「では旦那様とアヤノは本当に女神様の使いなのじゃな?」
「使いというか使いっぱしりというか、そんな大層なものじゃないんだけどね」
「女神様はめったに我らの前にも姿を見せることはないのですよ
だからこそ女神様とお会いされたお二方は使命があってここにおられる、と思うのが当然です」
ニールの言葉にみんなが頷く
続いてヴェルーリアが
「ご主人様の強さも魔術の凄さもありますし、女神様が選んで当然です」
阿部ちゃんもいますけど?
「アヤノさんは旦那様よりお強いですよね?よね??
お二人の力関係見てるとそんな気がします」
随分と押してくるんですが
「ヴェルーリアはよく見ていますね」
鷹揚に頷いてる
なんで君、ヴェルーリアには少し上から変な言葉遣いで喋るのだ?
「話を戻すけど、あくまで私の世界は想像上で2種類あるって話なの
その上で君たちこの【世界】で長命なドラゴンが見たことない龍、という生物が実際に居たとすれば、その生物はどこから来たのか?ってなるよね
もしかしたら他の【世界】から来た、私らのような異世界人ならぬ異世界生物って可能性もありそう
そもそもこっちの【世界】を移動できるのかは全くわからないけどさ、実際出来るものなのかね?」
「ドラゴン族の最長老が存命であれば【世界】の理について知っているかもしれませんな」
ニールの話にシャールカーニが噛みつく
「長老共ですら居場所がわからぬものが多いのじゃぞ?
そ奴らを探し当てても最長老の寝床を知っているものがいるものなのか
どれだけ時間がかかるかわからぬのじゃ」
ふむ
「シャールカーニの話の通りなら時間がかかるかもしれないけど、とりあえず長老たちへの聞き取りはやってもらうとして先に謎の龍対策として今やるべきことを考えようか
二人の里も含め確か8つ、里があるんだっけ?
全ての位置関係を明確にして全てに連絡が取れるようにしたい
もし襲撃があれば応援にいくなり次の襲撃予測ができたりするかもしれない
あとはどうやって対処するか、だよな」
思わず考え込んでしまう
地図がない
距離が不明な上に移動手段が限られる
ドラゴンはイレース効くから消滅させられるけど、龍はどうなるのだろう?
そもそも龍って蛇の親玉みたいなもので例えばレールガンぶっ放しても当てられるのか?
ゲームの世界ではボスキャラが蛇型のドラゴンだとめっちゃ強いって相場は決まってる
あれ?そういえば・・・・・
ニールたちに向かって
「一つ確認したいんだけど」
「なんでしょうか」
「里を襲った正体不明の龍らしき生物って、君たちみたいに飛んでたの?」
「そう聞いています」
ふむふむ
「そうなるとますます東洋の龍っぽいよね」
「確かに、昔ばなしのオープニングに出てくる奴ですよね、でんでん太鼓持った子が乗ってる奴」
「君、オンタイムで見てないでしょ?」
「先輩だって再放送でしょうに」
なんか、生暖か~い目でみんなに見られてる気がするよ




