9-1「猪娘、危機一髪」
猪娘、もといヴェルーリアが目を覚ますまで朝ごはんか
朝の大豚襲来で起き抜けのままだから顔すら洗ってないわ
魔牛飼育室の管理室と付帯施設があるので水を使い顔を洗って、簡易キッチンでご飯を炊く
そのうちピザ窯兼パン窯を作ってパン食もいいか、とか思いながら適当に支度をする
塩結びとなめこ?の味噌汁を持って管理室に戻る
みんなさっぱりしたのか、それとも腹が減ったのか座ってこっちを見ている
「いただきまーす」
早速手に取って阿部ちゃんがぱくついた
3人娘は初めてのおむすびに戸惑うが、阿部ちゃんの食べ方を見て手に取り食べ始める
食べ終わろうとしていた頃、装甲車から声が聞こえてきた
「誰か!解いてくださーーーい」
ヴェルーリアが気が付いたのだろう、若干悲痛というか哀願籠ってるのは気のせいか?
まだ食事中のみんなにはそのまま食べてもらうよう促し、装甲車後部に向かう
気が付いたヴェルーリアが正座しているのだが、非常に落ち着きがない
【命名】によるお約束の気絶とその後の体の変化はやはり彼女にも起きていた
どう考えても縛りすぎの上半身と裾が短くなってしまっている着衣
貫頭衣とも異なる形状と素材だが、余計に体を隠しきれていない
それにしても落ち着かないな?
「あの、いいづらいのですが・・・解いていただけないでしょうか?」
太腿をもじもじさせて、今にも泣きそうだ
成程、目を覚まして尿意を覚えたのだろうが縛りがきついのもあって余計に逸っているのだろう
そういえばがっちり過ぎて解く時間を考えていなかった
魔牛の時は足だけだったが、今回は上半身と腕、そして車両と繋いでるからまともに解いていたら手間すぎる
だが、まともに解いていたらヴェルーリアの尊厳をぽっきり折る事案が発生するだろう
止むを得ない
イレースでロープ数か所を消し去り緊縛を解く
血流が戻ったことで余計に催してきたのか、汗だらだらになってる彼女をステイさせて車内のトイレを展開する
小さいとは言え昨夜のように車中泊も考えて設置はしていたのだ
使い方がわからないヴェルーリアに座り方、用を足したらここを押す、と手短にレクチャーして戸を締めて車外に出る
一応配慮はあるのだ
数分後、晴やかな顔をした彼女が後部ドアを開けて出てきた
私を見るなり、赤面して頭を下げてくるところを見るとあんな攻撃的な娘には見えないのだが
スロープを下りて地面に立つと余計に変化が分かる
全体的な体つきは女性らしさが増したように見えるし、他3名同様出るところは出て、くびれるところはくびれている
一つ気になったのは、時折見える犬歯なのか八重歯なのかが少々長いのだ
指摘すると本人もようやく気が付いたようだ
猪や豚は「噛む力」が半端ではない
蹴りに加え嚙みつき攻撃には気を付けよう
逃げる気配もつもりもなさそうなヴェルーリアを連れてみんなのところへ向かう
なので前回同様、阿部ちゃんに衣類のクリエイトを頼んだのだが・・・
少々お怒りですか?
「先輩、ほぼ初対面で特殊なプレイはどうかと思いますけど?」
なんだよ、プレイって
そういってそっぽを向き、折角こっちに来たのだけれど、ヴェルーリアに声かけて装甲車に向かう二人を見送ってから、3人娘がひそひそ声で話をしてきた
居ない間、僕の話、特に夜の話をやたらと気にしていたらしい
それでトイレの世話 ーをしたわけではないのだがー と来たもので少々過剰反応してるようだ
まあ、現代の地球ではまずお目にかからない話だからね、致し方ないか
戻ってきた二人、特にヴェルーリアを見て一言
「却下
やりなおし」
時代劇の町娘が身売りするんじゃないんだから、安い着物で髪を結って連れてくるんじゃありません!
アウラムの時と言い、遊んでるでしょ君?
お怒りはさっさとこれがやりたくてなのでは?
みんなのおもちゃ、ヴェルーリア@猪娘です




