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週休二日の裁量労働制って本当ですか?  ~異世界は後輩といっしょ~  作者: 事業開発室長
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8-5「あれ?なにか?」

「その辺はカホルが詳しいですからお聞きになってください」

賢者のはずのフレイアが言葉を濁し、仲間に対応を振る

アウラムに至ってはあからさまに明後日を向いてしまう始末


上から手を振ってくる阿部ちゃんに

「通用口から戻るから時間かかるよー」

とだけ伝える


都市部に直接の出入口がない欠点がモロに出てしまった

侵入防止には良いけど使い勝手とどうバランスとるか、だな


ATVもモートラも装甲車もないので徒歩で行く

身内だけならクリエイトして新しい乗り物を出すのだが、まさにどこの誰だかわからない猪人の女の子に見せるのはあまり得策ではない気がして我慢する


かといってあの脚力と身のこなし

僕になるとか言ってはいるがどこまで信用していいかわからない現状では拘束を解くのもどうか

結局足については歩幅以上に開かないように足首を繋ぎ、膝も同様にしておく

腕と体は先ほどのままで後にロープを出して私の腹部に結び付ける


凶悪犯の連行かな?


左右には抜き身のままの刀を肩に載せているフレイア、同じように大ハンマーを持っているアウラムが挟みこんでいる

二度目の逃走はない、という気迫が凄い

抑えの効かない魔素が、まるで陽炎の如く強烈に可視化できるほど


逃げるそぶりは全くないまま通路部の門に到着


阿部ちゃんとカホルが門を開けて迎えに来てくれていた

装甲車の運転はカホルに教えてないはずだけど?


「私が運転してきましたよ」

胸を張って威張ってらっしゃいます、後輩くん

褒めてあげよう


逃走防止に中に入って門を閉め、とりあえず装甲車のカーゴルームに連れて入る

私に結束したロープを車内のグリップバーに繋ぎ変えてキャビンに移動して都市部ではなく魔牛のいる地下に搬入路から向かう


深さがあって壁もオーバーハング、逃げるとしたらセンターシャフトか斜路しかないのでこの娘と話をするには最適かと思う

そもそも装甲車から逃げられるかなぁ?


初めてみる装甲車に驚いた魔牛達だが、アウラムが顔を出すと落ち着きを取り戻した

寄ってきた妖精2人に事情を話してもらい、ここで装甲車のまま話を進めることになる


「で?さっきの話の続きだけど大豚の繁殖と飼育、食料としての提供はいいんだよね?

それに伴ってこちらは君の住まい、食事、衣類などの提供を対価として用意する

これを君を開放する条件とするので問題ないんだよね?」

「もちろん、()()()()の言いつけ通りにさせていただきます」


「ご主人様ぁ~?」

阿部ちゃんがなにか変な目でこちらを見ている

カホルに至ってはなにか納得したように頷いている


「そのご主人様はやめてくれ、誤解を招く」

私はそう言うのだが

「いえ!戦いを挑んで負けた者の宿命です

ご主人様と呼ぶ以外は許されません!」

真剣なまなざしで言うんだけど、明らかに軽蔑してるのが1人いるのよ


「ケイ殿、アヤノ殿、よろしければご説明してもよろしいでしょうか?」

フレイアが口をはさむ

促して話を聞くと、要は獣の名前が付く人種はこの【世界】の人類より余程脳筋最強らしく、勝負ですべてが決まるらしい

地位だけでなく女性の取り合いも勝負で決着させる

種族によっては番になるために女性に勝たないといけないこともあるとか


魔牛と変わらないじゃないか

そう思ったが、とりあえず飲み込んだ


「そうは言ってもしょせん口約束

逃げようとすれば逃げられますわ」

逃げられなくなる魔術とか、契約違反をしたらペナルティを生じる魔術とかあれば別だろうけどね


『一部の魔物以外、負けを認め降伏したものは絶対に従い反旗を翻すことはありません』

弥生さんのお告げだ

『動物の本能のようなもので、更に強いものが現れる以外に上書きされません』

つまり私が負けた相手に従い直す、ってことかね

成程


「わかった

私は君を信じよう

それで逃げられるなら私の問題だろう」

一息ついて

「ただし、私の仲間に何かしようものならタダではおかない

どうなるかは戦って身を持って理解してるよね?」

猪娘は首を激しく前後した


「それでは、君も今日から私らの仲間となってもらおう

それでいいかな?」

みんなの顔を見回す


「少しお待ちください」

難しい顔をしたフレイアがおずおずと声を上げた


「先ほど彼女はケイ殿をご主人様と呼び、僕になると言っていましたよね?」

「そう聞いたけど」


カホルがギョッとしてフレイア、続いて猪娘を見遣る


「僕になるというのは、常にご一緒している私どもよりも深い仲になるというか・・・・・」

フレイアがまた言い淀む


「私が続きをご説明しましょう

以前仕えていた主ですが、私が執事として仕事の手伝いを主に、別にメイドが居て日常生活のお手伝いをしてそれぞれが相手の仕事をサポートしていました

ですが、それ以外に男女数名ずつ、僕がいました」


一息ついて続ける


「その僕は多種多様に渡る主の生活にかかわっていました

もちろん、主人によってその範囲は様々なのですが・・・・・」


少し下を向いた後にこちらを見直してこう続けた

「主によっては食事、水浴び、外出に一緒にさせたり、その・・・

夜のほうも、となるのです」


あ、端的に言って愛人とか夜伽とかの扱いってことか?

3人娘が少し複雑そうな顔をしてるのは気のせいだろうか?


「それって別に何もしなくても問題ないのかな?」

あっけらかんと言ってみる


「え?」

意外そうな声が4つ聞こえた


「食事も風呂も外出も介助が必要な歳でもないし、無理矢理女の子を手籠めにする趣味はないし、仕事の手伝いならみんなと一緒にやってもらいたいけど他は要らないかな」


「ええ・・・・」


3人娘は引いてるし、なんなら猪娘に至っては泣きそうなんだけど

阿部ちゃんだけはなんか鼻息荒くふんぞり返ってるけど?


「女の子が嫌いなわけじゃないからね

無理強いとか強制は不必要ってだけ」

変な噂が立たれては困るので一応念を押しておく


猪娘、どうでしょう?

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