7-4「家、作ってもらうぞ」
モートラにはカホルとおっさんに加え、女性と子供が1人ずつ乗っていた
おっさんの家族だろう
近づこうとして少し考え、阿部ちゃんにも声をかけて止まってからフレイアとアウラムにおっさん達の出迎えを頼む
フレイアはすぐ気が付いたようでアウラムを促して対応してくれた
とりあえずおっさんを手招きして大雑把な流れ、数名の手伝いを見繕って試しにおっさんの家を作らせてみたいと伝え、実際に思い描いたキットとその完成品の家を作ってみる
そう、キット、だ
将来的にすべてを自前で用意するための見本としてログハウスに近いものをキットとして作った
弥生さんと相談して
「複数の工程をまとめる魔術」というのを構築したことで外壁材から住設の一部まで一括製作できるようになったのだ
端的に言えば外壁をクリエイト、トイレをクリエイト、などと部分部分で作っていたものを一括で実行できるように記録・編集することができるのであとで工程や部品追加なども可能になってる
風呂はこの世界だとまだ普及していないから公衆浴場を予定して中心部に作るのでなしにしている
キット製作については指定回数を実行できるように変数を入れて10戸だろうが100戸だろうが一括製作できるようにしてしまったのだ
これで町の住居についてはあっという間に量産可能だ
インフラ系は事前に設置しておく
上水と下水は外周側から内周に向かうように配置して、最後は中央近くのシャフトを通じて魔牛のいる下部に落として最終処理できるようにしておく
今は家の配置に合わせてそれぞれの配管が基礎に立ち上がってるだけだ
基礎に合わせてキットを組み立てていくことで頑丈とは言わないが今の家ともいえないものよりは余程マシなものができるようになる
それをベースに今後は知識を伝えたうえで自前でメンテナンスをしていくことで技術の習得をしてもらおうと考えている
そのためのテストケースがおっさんの家だ
リフトやクレーン、電動工具などもないのだから手作業、しかも金属などもないから今の時点では最低限の道具で加工せずに組み立てられるもので「作る」ってことを覚えてほしい
そういう理由でプラモデルで言えばはめ込みだけで組める、色を見て場所がわかるようにした初心者キットだ
「ここにある材料を言うとおりに組み立てると家が出来る
これをみんなで協力して作ってもらおうと思うが、あんたと家族で住むと考えてどうだ?」
内覧会、って奴だね
予定地に1か所だけ作ったが、当然上下水道も繋がっているので全部使える
ここで1日寝泊まりして貰えば一番早いのだけど、と思いおっさんにその旨も含めて話をする
「なるほどな、これが普通に住める家ならば自分たちで作れるっていうのか
一晩過ごしていろいろ試してみろっていうなら3人で喜んで泊まらせてもらうよ
今の家より余程寝やすそうだからな」
笑いながら快諾してくれた
家の案内は家族も含めてフレイア達に頼んで装甲車に戻る
ところでおっさんの家族はごはん、どうすればいいのかね
そもそも火を使えたとしても調理器具が一切ないし、作ってもいない
食材ってどうしてたのかもわからない
家の案内を終えたら3人娘に頼んでヒアリングしてもらうか
頼みっぱなしで少し悪い気がしてきた
とりあえずおっさん家族以外の分のごはん支度をしておこう
簡単に肉うどん、ってのでどうだろうか
阿部ちゃんに聞いてみると
「昼ならいいんじゃないですか?
いいお肉たっぷりにしてくださいね」
肉の質については用意してくれたJC女神に聞いてくれ
そういいながらまた簡易キッチンをクリエイトして大小の寸胴に水を入れて火にかけ、下準備を始める




