7-1「おっさん、名前がついたってよ」
魔王だ他の地だとかまだ荷が重い
とりあえずは最初の町で魔牛を飼わせてモノづくりを覚えてもらう、それが当面の課題かな
ところで
「忘れてたけど、あんたが町の元締めってことで間違いないんだよな?
なんて呼ばれているんだ?」
おっさんに全く確認してなかったのを今更思い出した
「長、とは言われることがある」
「じゃあ、町長ってことか」
「町長??」
「町の長、って意味だよ」
立っていたおっさんが急に脱力して倒れこむ
寝る前に見た光景だな
まさか?
『ご主人様の識別「おっさん」が「町長」を認識したことにより【命名】となったようです
前例と同じようにバイタルサインには問題ありません』
おっさん、名前が「町長」になったってか?!?!
やたらに役職名とか言っちゃいかんな、今後は
そして脳裏に3人娘の命名時に起きた変化を思い出してしまった
おっさん、ああはならないよな?
少し寒気が背中を伝ったよ
出発前にお茶をして、最初の偵察時に朝飯としてハヤシライスを食った
正確に言えば洞窟内は昼夜の区別がなかったから起きた時点を勝手に朝にしていたが、あれからそこそこの作業をして感覚的には夕飯時過ぎどころではないかと思うのだが・・・
洞窟を出て以来日差しに変化が見られない
時計も作ってないから時間経過を測る指標がない
まあ、就業時間に決まりがないから当面は目が覚めたら起きて、眠くなったら寝て、腹が減ったら飯、ってのでもいいか
先ほどの待機場所で使っていたテーブルはあまりにもでかすぎて持ってこれなかったのでイレースを使って消した
改めて「普通のテーブル」をイメージしてダイニングセットを作る
調理器具は装甲車から降ろして使う
今回は和食にしておく
味醂漬けの魚の開きに豚汁、ほうれん草らしき野菜のお浸しにごはんとシンプルだ
しかし、なんで食材用意したJC女神はこうも日本人向けの食材を知っていたのだろう?
「おっさん、当面起きそうにないから食べて待っていようか」
5人+妖精2名でとりあえず食卓に着く
妖精にとっては普通の茶碗などでは大きすぎるので適当に合うサイズを想像してのクリエイトをしてみた
丁度有名着せ替え人形のサイズくらいのが出来上がったので、試しにと別途食材を刻んでお出しした
米だけは1粒ずつ綺麗に切れる気がしなかったのだが、なんとか食べられたみたいだ
他のものも食べてくれている
「今回は和食、ってところはポイント高いですよ!」
この程度、和食っていうにはおこがましいよ、阿部ちゃん
ところで
「アウラム、妖精に【命名】ってしたほうがいいかな?しないほうがいいのかな?」
相談してみる
魔牛のボスとして、町とのパイプ役としてもらうからには名前がないと不便な気がする
だけど3人娘に加えおっさん、もとい町長も想定外とはいえショック状態になってしまっていて、おっさんがまだ絶賛気絶中だけに副作用がないとも言い切れない
実行はともかくどうするかは考えておいて損はない
「【命名】でわたくしたちのように魔素量が増大したりはありがたいと思いますわ
でも、もし体の変化がいい方にだけでなかったり、わたくしのように体付きが変わって飛ぶことができなくなったりすれば困ると思いますわ」
人体実験での検証では困るよね、そりゃ
とりあえず保留、かね




