5-4「武装3人娘の出来上がり」
「装備とは?」
フレイアが聞きなおす
「高性能アンダーウェアに防護ジャケットとパンツとキャップに安全靴、多機能ゴーグルに水や食料の入ったリュック
武器も用意してあるから好きなのを選んでほしい」
3人全員の頭に???と浮かんでいるのが見える
昨日まで貫頭衣だった人にコンバットスーツとか言っても伝わるわけないもんな
「じゃあ、後ろに移動しようか」
キャビンの2人に声をかけてカーゴルームの2人と合流する
壁、シート下部、ドア内部が収納スペースになっていて開けると各種装備品がずらっと並んでいる
「冒険モノそのまんまですよね」
阿部ちゃんが呆れている
「そりゃ、ロマン満載できるならやっとかないと
それとうちらの【世界】では安全性や強度の問題でこんな収納できないし、そもそもエンジンやミッションの収納スペースが要らない分広くできてるからね」
細かい設計は弥生さんが指示してくれて作ったけど、ね
約1名、ものすごい勢いで見て回ってる人がいるんですけど?
赤い髪の美女が締まりのない顔でなんか撫でまわしてる??
「ケイ殿、これらがなにかわかりませんが使い方を教えていただけるのですよね???
でしたら私が町を見に行ってきます!!!」
もうさ、知識欲隠す気ないでしょ、君?
偵察が主、じゃなく装備を知ることがメインになってるもの
「ま、まあ頼めるなら当然教えるよ?
あと一人はどうかな?」
「妖精達が町や周辺に住んでいるのか、確認してきたいですわ」
アウラムが手を上げる
「じゃあ、フレイアとアウラムの二人にお願いするよ
早速だけど装備をつけてもらいたいけどいいかな?」
「つける??」
だよねぇ
「服を着るようにして体に取り付けたりしていくことだよ
もしも襲われたりしたときに負傷しづらくしたり、こちらとやり取りしたりするための服とかだと思って」
頷く二人
一応ウェア類は着替えとなるので阿部ちゃんに任せ、車外に出て後部ドアを閉める
3人娘を含めて服の製作は阿部ちゃんがやってくれたが、今日のコンバットスーツは私と弥生さんの力作だ
・・・・・まあ、私はイメージ作りながら魔術構文唱えただけだけど
「着替えましたけど・・・・・・・」
なんか不服そうな声で阿部ちゃんが告げた
だいたいこういう時ってよろしくない気がする
後部ドアを開けると若干殺気を含んだ感情が伝わった
「せ・ん・ぱ・い?
これが先輩の趣味ですか?」
「なにか変だったか?」
着替えた二人を見る
二人とも・・・・エロくない?
強度には一切問題ないからと極薄の多重衝撃吸収装甲と断熱材、温度管理システムに生命維持装置を組み込んで自動フィッティングする機能もある逸品のはずなんだけど
特に超が付くほどのモデル体型、賢者フレイアはまるっきりエッチなボンテージ衣装
アウラムに至っては腹筋背筋含めてもっこもこの筋肉ダルマ要素も含んでくる
自動調整が効きすぎたのか、完璧すぎて容赦ないほど第二の皮膚と化したアンダーウェアはエロティシズム全開
これは阿部ちゃんがお怒りなのも納得
『ここまでボディラインが丸見えとは予想以上でした』
弥生さんも想定外
「これはアンダーウェアだからね、このまま表を歩くわけじゃないから
上にジャケット、下にパンツを履いてみようか」
しれっと次の指示を出すが、内心どきどきものだった
なんならわき腹を冷たい汗が伝っているのが分かる
片やものすごくエッチな恰好を仲間にさせたことにお怒りの阿部ちゃんの怖さ
片やものすごくエッチな恰好になにも戸惑ってない二人の無防備への怖さ
まるで違う二つの原因で身に危険を感じたよ
とりあえず服装を整え、リュックを渡しゴーグルの取り扱いをアウラムに装着してあげながら説明する
フレイアは自分で見様見真似でかけて阿部ちゃんに見てもらってる
ゴーグルをつけているのを見てふと気になったことを口にする
「そういえば、うちらのところじゃエルフって耳が横に長いって伝わってるけど、フレイアはそんなことないよね?
こっちのエルフって見た目の特徴とかあるのかな」
少々思案顔をするが
「特にない気がします。寿命がものすごく長く見た目も変化しないというのが特徴と言えば特徴でしょうか」
「こっちでいう人種の違い程度なのかな?」
「わたくし達妖精種は背が小さいことが多いですわ
それと力持ちが多いからこんな見た目も相まって結構わかりやすいみたいですわ」
アウラムが両腕に力こぶを作る
カホルは
「魔角種という位で角がある、というのが最大の違いですかね
魔、は何を指しているのか誰も知らないみたいですし」
だそうだ
まあ、あんまり種族差がないほうが諍いになりづらい気がするけどね
防具は揃った
次は武器、だね
念の為ってことだけどそもそも魔術と魔法が使えるから意味があるのか?とも思ったが弥生さんが
『万が一ということもあります』
と言うので素直に従って作っておいた
フル装備の防護装備がかなり強いと思ってるけど実践未経験だもんね
防護盾は上腕と前腕に内蔵しているから反射的に腕を出せば自動展開してくれる
選んでもらうのは武器
ただし、この【世界】では原始的なものしかない、らしい
なので一つずつ説明していく
最終的にフレイアは長身の日本刀を選んだ
なんでも切るのは石包丁がせいぜいらしく、こんなに切れ味のいい刃物は初めてだと試し切りで木や岩を切りまくってうっとりしながら決めていた
アウラムは・・・ショックレスハンマーを選んだ
正確に言えば「ジェット噴射装置付きショックレス大ハンマー」か
握り手にボタンがあって押すと加速方向の反対面に内蔵した4基のジェット代わりの風魔法を内包した魔素石が作動して超加速する
しかもショックレスハンマーなくせに本体荷重が異常に重いから余計に質が悪い
使い手には重さ以外に一切デメリットがなく、力持ちのアウラムには最適なのだろう
彼女は試用で岩山を砕いて楽しんでいた
ついでと言えばなので、防護装備はつけないままでカホルにも武器を選んでもらった
普段から使ってなじんでいた方がよさそうだし
彼女はオートマチックの拳銃を選んだ
当然これも普通の銃ではなく、装甲車と同じくレールガンだったりする
魔素を使える人が持ってるだけで電源供給とかもいらない優れモノだ
弾に至っては魔素使って自動生成と風魔法で空気抵抗ゼロにするから、あとはグリップを握って魔法を使えば勝手に弾に属性付与して発射してくれる
しかもその速度はマッハ2以上で空気摩擦での減速をしないから射程も計測不能
悪質極まりない武器が出来上がっている
ちなみに作った装備すべてに生体認証で登録できるようにした
これでもし盗まれたりしても誰も使えないから安全
忘れていたけど、これらの武器武装は全てパーツごとに破壊不可能になっているんだって
どういうことか、城を作って以来自分の想像力が固定されたのか全部が単結晶構造でできてしまうらしい
可動部が必要な場合は分割製作するらしいが、弥生さんがフルサポートしてくれるおかげでなにも苦労をしていない
弥生さん頼りすぎて自分でモノが作れなくならないかと心配だわ




