4-4「変身!」
とりあえず全員おかわりをして、満足してくれたようだ
特に3人娘は口の周りが油だらけ
初めてカトラリーを使っての食事だろうから、悪戦苦闘したろうに
よく見ると、貫頭衣にも、脂が跳ねたあとがちらほら
「そういえば3人娘は、まだこの城の中、見てないよね?
風呂があるんだけど、4人で入ってきたら?
服も、着替えた方がいいだろうし」
そういって、はたと気づいた
風呂に入るにもバスタオルとか着替え、シャンプーなどもないんだった
「阿部ちゃん、3人娘を連れて2階の部屋で服をクリエイトして作ってあげてくれる?
その間に私がバスタオルとかとシャンプー、ボディソープとか基本的なもの作っておくよ
阿部ちゃんの好きなにおいとかリクエストとかある?」
少々考えて
「今日の気分だとピーチフレーバーがいいです」
「わかった、じゃあ手間かけるけどそっちはお願いね」
そのままみんなで2階にあがり、4人娘は左へ、私は右へ分かれそのまま尖塔を上って展望風呂に向かう
脱衣所、といっても棚と篭があるだけだ
外はまだ明るい
というかここ、洞窟の中でヒカリゴケとか言ってたから夜ってあるのか?
『ヒカリゴケは魔素がある間、常に光っています
つまりここでは常時光を放つので夜、となる時間はありません』
まじかよ、弥生さん
そしたら寝室にカーテン必須、ないと白夜より酷い環境だよね
気を取り直して、バスタオルとタオルを作ってみる
よさそうなので人数分作ろうと思うが、少し気になったことが
弥生さん?クリエイトで生産数って指定できるの?
『可能です。追加パラメーターとして【数量】を入れるだけです
魔術名に続いて【数量】を唱えると同時に生産可能です』
まじか
『ちなみに、パラメーターは任意で追加可能です
拡大縮小や、素材変更などもできます』
成程
早速数量は試してみるか
「製作:風呂手拭い 9!」
バスタオルが、トータルで10枚になった
先ほど作ったものと、手触りやサイズは変わらないみたいなので、成功だろう
フェイスタオルは、20枚作っておく
女性陣が、どれくらいつかうかわからないけど、多くて困ることはないだろう
ボディソープは最悪、固形石鹸でいける
問題はシャンプーとリンス、コンディショナーか
この辺、液体のしか使ったことがないから、代替品知らないんだよね
そもそも固形のがあるのか?
まあ、設備よりは簡単にできると思うんだけどね
まずはシャンプー
ポンプボトルごと出来た
ご丁寧に「シャンプー」ってシールもついて
ポンプを押すと、確かにシャンプーっぽくできてる
リンス、コンディショナーも同様
一応お高いメーカーを思い浮かべて作ったけど、こればっかりは自分で使わないものなので、試してもらうしかないわね
ボディソープも出来た
問題は、似たり寄ったりのボトル
阿部ちゃんは読めるけど、3人娘はカタカナ読めるのか?
いや、文字文化すらどうなんだ?
もう一度作り直す
ボディソープは緑、シャンプーは青、リンスは白、コンディショナーは黄にしておいた
色で判別するのが一番・・・だよね?
まさか、色の見え方違うとかないよな?
考えることが、いっぱいありすぎて困る
あとは、入浴剤でもあればいいんだけど、どうしようかな
肌がつるつるするのがいいかね
硫黄の匂いとか、拒否られるかな?
とりあえず、これもお高めの、海外製入浴用岩塩を用意して、置いておく
階段からにぎやかな声が聞こえてきた
上がってきた3人娘は、貫頭衣から普通の服?に着替えていた
見回していると
「どうです?」
阿部ちゃんが胸を張って聞いてきた
「やっぱり女性の服は女性に任せないと、だね
私じゃこうはいかないもの」
率直な感想を伝える
しかし・・・・・
フレイアは白いシャツにタイトスカート、カホルは濃いグレーのスーツ
身長とわがままボディを強調しまくった、ある意味必殺の服装
イメージだけで作ったのがはっきりわかる
ばっちばちに体の線が見える仕上がりは、阿部ちゃんの趣味なのだろうか
彼女がこんな感じのを着ているのは見た記憶がないけどね?
履物がローファー系なのは履きなれてないのを考慮してなのだろう
ただ、アウラムだけは毛色が違った
「わたくしだけ違いませんこと?」
少し泣きそうな顔をしてこっちを見ている
彼女だけは何故かピンクと白
そしてフリルがつきまくった上着と、フレアどころではないフリフリのスカート
そして白いタイツにとんがり帽子
おまけに、手には煌びやかな装飾がたっぷりついた杖を持っている
どう見ても、日曜の朝にやってた魔法少女だ
「阿部ちゃん?」
彼女は言った
「だって、小さくて可愛いんですもん」
「ですもん、って言ったって腕と足、ムッキムキだよ?」
「アンバランスでそれはそれでありじゃないですか」
変な主張を始める
「でも彼女、泣きそうだよ?」
そういうと慌ててアウラムを見、
「え?え?ダメだった?」
アウラムは大きく頷く
「なんかわからないけど、これは着てちゃいけない気がしますわっ!」
文化を知らなくても、本能的にヤバそうと感じたのか
「阿部ちゃん、もう少しおとなしいのを作ってあげてよ」
言ってから気付く
恐る恐る小声で尋ねる
「まさか、下着も??」
「ぬかりありません!」
知らなかったよ
彼女がこういうこだわりがあったとは




