4-2「トイレと風呂を作る」
食料室を出て、ついでとばかりにキッチンをもう一度作り直す
魔術で同じ場所に作って上書きすれば古いものが消せるのは阿部城(仮称)で実証済み
今回はスペースいっぱいにどこぞの厨房を想像しながら魔術を唱えたのでかなりの人数が作業できるようになった、と思う
「こんなにでっかいキッチン要りますか?」
阿部ちゃんの疑問は尤も、確かにでかすぎて不便かもね
「まあ、使ってみてから考えようよ、作っちゃったものは仕方ないし」
とりあえずさっきと同じく給排水とかもつけようとしたら、今度は最初から全部備わっていた
一度経験すれば次に魔術行使した際に自動反映されるシステムか?
だとすれば・・・
「とりあえずご飯の心配はしなくてもよさそうだから、次はトイレと風呂、じゃないかな?」
優先順位からすればトイレ、か
この城、めっちゃ広いからトイレはあちこちにないと大変そう
キッチンとの間仕切り壁半分程度を使って化粧室を作ってみる
間仕切壁の新設、内部通路、男女別のトイレと洗面所と間に多目的トイレ
あとで作ると面倒そうだから全部バリアフリーにしておく
下水については本当はピットを作って、重力式での排水を考えた
しかし、せっかく一体成型された躯体に穴を開けるのも忍びない
そこで、便器の横に出すマンションレイアウトにして、配管を作って手洗い一体型タンクを使った圧送に変更、加えて汚水ポンプでバックヤードに送って、分離圧縮するように工事をしてみた
タンクもでっかいけど用途が用途だから、半年に1度は処理しないとダメみたい
こっちはタンクを縦に回転させる台車も作って常時載せておいて、2人くらいで廃棄処理ができるようにしておいた
同じようにホールを挟んで、反対の作業場スペースにも設置
問題は2F
どこにトイレを作るにしても、同じようにタンクのメンテナンスが必要なら、あんまりでっかいタンクは作れない
なにせ、下に降ろすにはホールにある階段を使わざるを得ないけど、そこをもって歩くのか?って話
1Fのトイレのタンクサイズだと、そもそも台車作っても下ろせない
かと言って、作らないとあの天井高の高いホールを、下まで降りるのは面倒すぎる
『先ほどお話した「魔法」を使って1Fの間仕切壁の上に穴を開けて、壁内に配管を通して1Fのタンクに繋いではどうでしょう?』
弥生さん、それ採用!
ただ、魔法で穴あけ、どうやるの?
『位置とサイズは私がサポートします
イメージの方法としては消しゴムで消す行為を考えてください
魔法は「イレース」です』
弥生さんがそういうと、視界に赤いマーカーが浮かび上がる
「なんだこれ?」
『ご主人様に同調して位置を可視化するように処理しています
実際には見えていません』
スカ〇ター真っ青のことし始めたよ、この人
魔術は詠唱が必要だけど、魔法はイメージだけで行ける
念じただけで床に穴が開いた
『あとは1Fと同じくトイレを作って、タンクの代わりに1Fへ繋がる配管を繋ぐだけです』
あっという間にトイレができた
キッチン側の小さい部屋側は3部屋潰して作ったので次は作業室の上
こっちは広めの部屋だけどトイレも個室にするか?
『メンテナンスを考えると基本的には共用のほうがお勧めです』
では1部屋潰して作ることにしよう
阿部ちゃんと相談の上、一番手前の入って右側の部屋をトイレスペースにすることに
彼女曰く、正面から見えるのはあまり・・・・・ということだったので採用
部屋が広いし、部屋数も少ない分1部屋相当あれば良いかな?と思ったが強硬に2部屋分で、と
ただ、男女で分けると男性用が広すぎるんですけど?
ということで廊下側の間仕切壁にイレースで穴を開けて戸を作り、多目的トイレを入れて男性用の面積を少々少なくすることに
リフォーム業やったらはかどりそうなくらい楽すぎるんですけど、作業が
トイレ問題も解決したので、最後は風呂
これは外かな?と思っていたら弥生さんが
『案内します』
といって、2F右の一番手前の左の部屋の中にある、螺旋階段に誘導され結構な距離を上ると、最終的に中央の尖塔最上部に繋がっていた
下が大会議室並みの広さで、そのまま尖塔ができているのでほぼほぼそのサイズ
工場の大会議室、机と椅子を入れて200人は入れるのだから、それ相当だとすればかなりでっかい
『こちらを大展望浴場にしてはどうでしょうか?』
ガラス張りだし見晴らしはいいけど、洞窟の中が見えるだけだよね?
『そこは雰囲気、風情を楽しむということですよ』
諭されましたけど?
一緒に来た阿部ちゃんに伝えると
「いいじゃないですか!高いところで視野が広いって、それだけで解放感凄いですよ!!」
うん、興奮してるね
「でもさ、これだと脱衣所作りづらいよね?
あと周りになんにもないし全面ガラスってことは外からも見えるってことで・・・」
「脱衣所は階段のところにちょびっとあればいいんじゃないですか?
なんならひなびた温泉みたいに棚と脱衣篭あるだけでもいいと思います
風情も出そうだし」
なるほど
「ところで、男女分けるってのが難しそうなんだけど?」
「え?分ける必要あります?時間制で男女交代でよくないですか?」
よかった、混浴って言い出さなくて
トイレ同様の工事、もとい魔術と魔法行使、そして今回はらせん階段から水があふれないよう排水処理と水勾配などを付けて、更にシャワーも製作しておいた
風呂に至っては、ジャグジーと電気風呂もつけておいたから、疲労回復効果ばっちりだろう




