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週休二日の裁量労働制って本当ですか?  ~異世界は後輩といっしょ~  作者: 事業開発室長
はじめての魔法・魔術

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3-5「阿部城(仮名)内部。魔素と、魔力」

隣接した阿部城(仮名)は完全な和風


門扉は大きなこれまた観音開きだがこっちは内開きだ

そして横には引き戸の潜り戸が用意されているので、とりあえずこっちを開けて中に入る


私の作った西洋の城とは違い門の中は広い通路がぐるぐる回る迷路状だ

やはり攻め入られたときに迎撃するためか、何カ所か小さい門があり上には覗き窓や攻撃用の穴が見える

どこの城がベースなのかわからないけど結構守りは堅そう


おまけにショートカットしようとすると壁には忍び返し代わりか、苦無がきらっと光っている

あれも魔術で創造したのか。すげぇ数なんだけど?


ぐるぐる回って歩き、ようやく城本体に到着した


「おーい、遊びに来たよ~」


間抜けかもしれないが、あちらも二人しか居ないし気にすることもないでしょ


「いらっしゃーい、上にあがってきてくださーい」


最上階から声が聞こえる

見上げると手を振りながらの阿部ちゃんと長命種さんがこっちを見降ろしていた

ただ、長命種さんは心なしかげんなりして見えるのは気のせいか?


中に入ると高めの上がり框がある

靴を脱いで上がると、二人も履物を脱いだ

よく見ると布で作ったわらじのように見える

貫頭衣といい、本当にシンプルで潔い


結構な斜度の階段を数階層上り、ようやく最上階に到着した

そういえば私の城の尖塔では丁度中央の尖塔があって阿部城まで見てなかったんだ

こうやってみると左右の尖塔とこの城の最上階はほぼ同じ高さくらいかな?

やはり見晴らしはよく、むしろ尖塔内部より広い分ゆったり感が凄い


「おじゃまします」


そういいながら畳に上がる

そう、畳だ

部屋の床には畳が敷き詰められていた


「座っていいかな?」


断りを入れて頷いたのを見、胡坐をかいて座る

この世界にきて数時間程度だけど、最初に倒れてた以外はずっと立ちっぱなしだったのを思い出した


阿部ちゃんは膝を折って横座りしたが、3人娘は畳を見るのは初めてだろう


「阿部ちゃん?好きに座ってもらっていいよね?」


阿部ちゃんも察したらしい


「お好きに座って休んでください」


3人は私と阿部ちゃんを交互に見て、みんな阿部ちゃんに倣って座っていた

胡坐はおっさんくさかったか?


「さて、探索に行ってくれた二人から報告を聞きたいけどいいかな?」


執事さんがまず話はじめる


「とりあえず内部を1周しましたがただ岩で囲まれた洞窟が続くだけでした

水場や食料になる植物などもなく、あるのは全面に生えてる光る苔(ライトブッシュ)だけでした


そして最後に出口らしき場所を見つけましたが、外に出るのは門扉らしきものがあり念のためお二方にご相談してからと思い戻った次第です」


さっき尖塔から見えた黒いのは門扉だったのか


妖精王さんが続ける


「この洞窟の中は魔素濃度がかなり高く、光る苔以外消費する植物もないので魔素が減っても補充するには十分な量があると思いますわ」


ん?魔素?補充?


『魔素は魔法を使うためのエネルギーです

通常は呼吸すると同時に魔力体が魔素を取り込みます


普通魔素が減れば魔術を行使しつづけられませんが、呼吸で自然に補充できる量は生存に必要な最低限より少し多いくらいです

魔術が使えない場合、高濃度魔素か液体魔素で補充するのが一般的ですがご主人様(マスター)は現時点では補充は不要、というか例え液体魔素を100本飲んでも全魔素量の1パーセントにすらならないと思います』


いいのか?悪いのか?


『参考までに目の前にいる3人は、現時点で液体魔素200mlを1本飲むと魔力体が暴走します』

怖っ


「ところで」


執事さんだ


「今いるこの家?はどうやって作られたのでしょうか?」


妖精王さんもこっちを見てる

建てるところを見た長命種さん、静かに手を上げる


「先ほどケイ殿が聞いたことがない魔術を詠唱して隣の家を作り上げたのです

それを見てアヤノ殿が別の詠唱を行って今いる家が出来た、というのが経緯です」


探索組は首をかしげる


「お二人は魔術が使えたのですか?しかも賢者が知らない魔術を」

執事さんが率直に聞いてきた


「いやー、長命種さんが唱えたのを聞いて想像しながら英語で唱えたらできちゃったんだよねぇ」


嘘偽りない事実


「私も同じです。知ってる城を思い浮かべて真似しただけですよ」


阿部ちゃんが付け加える


「「「想像?」」」


3人娘が首をひねって同時に発した。


そうか、モノづくりが分からないってのは自分の頭の中で考える「イメージ」ができないのか?


私らは自分が思い描いた「城」があって詠唱でそれが具現化したわけだが

そもそもそのイメージが独自にできてないから、「椅子」といえば同じものが出来上がってしまい、「寝台」といえばフレームだけが出来上がるわけか


もしかして


「ちょっと試してみるよ」


そういってこう唱えた


製作:寝台(クリエイト:ベッド)


予想通りふかふかのベッドマットに羽毛布団、羽枕も付いて足があってヘッドボードもあるベッドが現れた

何故かキングサイズ

しかも畳部屋に


「なんですかこれは!!」


長命種さんが声を荒げる

二人は・・・最初に私が魔術使ったのを見た長命種さんよろしく、目が見開き顎が落ちるくらい口を開けた状態で固まっていた


やっぱりこれ、この世界じゃおかしいんだよね?

阿部ちゃんはニヤニヤしながらこっちを見てる


やる気マンマンですね、貴女?

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