21-5「異世界ファッションショー」
みんながすっかり見慣れたメイド服もカラフルにしたら受けたし、シャールカーニのゴシック調ドレスも色替えしてみたり、フレイアにヴェルーリアと同じロングスカートとかカホルに綺麗なお姉さん風のブラウスとスカートとか、アルテミスに会社の作業服とかが意外とみんな似合ってた
これって服作っておいておけばみんな好みの格好でコーデするのかな?
そして弥生さん葉月さんも一緒に着替えしているのは、やっぱり実体を持ってうれしいのだろうかね
次々と着替えてモデルポーズ取るのは誰の影響なのかな?
元々貫頭衣か布を巻き付けたもの位しかこちらの【世界】では見てなかったけども、ファッションショーで少しでも服に対する興味を持ってくれれば、将来的に衣類を作ることにも積極的になってくれるかもしれない
そうは思ったけれども、みんなでチアガールとか巫女さんとか阿部ちゃんの趣味こんなのなの?ってのを次々と連発してくるのには感情がすんっ、となってしまった
3年くらいの付き合いだけど、魔法少女といい意外な嗜好を知って改めて面白い娘だな、ってなったね
しかし、みんなもタフだね
着替えって結構疲れる気がするけど、初めての体験ばかりでそれどころではないのかしら?
見て褒める私のほうがコメントのバリエーション足りなくなってきたよ
結局朝まで全然寝ないままファッションショーが続いた
外が明るくなってようやく寝ようか?となったけど、今から寝られるかな??
そう思ったが、みんなパジャマに着替え直してベッドに倒れこむように飛び込んできて、くっついてくる
「流石に疲れたねぇ、でも他の服なんて着た事なかったし、それもこんなにいろいろな見た目なのがあるのを知らなかったから楽しかったねぇ」
阿部ちゃんが居てよかったね
「二人で来てもらったのがこんなことに影響でるなんて予想外だったよぉ」
それはなにより
「いろんな服を着てみましたが、ご主人様はどれがよかったでしょうか?」
「ケイ殿の女性の服に対する好みとかってあるのですか?」
ふむ、服装はその人に似あっていれば特に好みってのはないかな?
格好いいのでも可愛いのでもカジュアルなのでもどれも有りだね
二人だけでなく、みんなそれぞれいろんなのを着て似合うのも多かったと思うよ?
「そういえば普段、よく私に可愛いって言ってくれてましたけどあれって服を見てですかね?」
「いや?阿部ちゃん自身に対してだけども??」
それを聞いた阿部ちゃんは少し間をおいて真っ赤っ赤になった
「旦那様は今までもアヤノ君のことも結構褒めていたんだねぇ?
番でなくっても好意はあったのかぁい?」
嫌いな人間と休日に出歩くとか、少なくとも私はしないからね?
下心はないけど、折角なら一緒に居て楽しい人と遊びたい、って思わないかい?
みんなが阿部ちゃんを見つめてるが、当の本人は耳まで真っ赤になって下を向いてシーツに指で何か書いてる、のかな?
まあ、言っておいてなんだがこっちも少し恥ずかしくなってきたよ
そういえば忘れてた
「阿部ちゃん?ファッションショーはいいけどさ、みんな自分自身の格好を見て無くない?
鏡がないんだよね、よく考えたら」
「あれ?そう言われるとそうでしたね
後でファッションショー再演しましょうか?
ところで鏡って、クリエイトできますよね?」
あっという間に壁にでっかい鏡が現れた
姿見どころか、んー、カジュアルなホテルの総鏡張りの部屋みたいにほぼ全周鏡張りなんですけど?
「あら?そうなんですか?」
よく見たら天井まで鏡にしてるじゃないの?
阿部ちゃん、どこでこんなの見てきたのよ?
「えっと、ネットで・・・・・」
どこのどんなサイトですかねぇ?