16-4「パワーアップイベント」
模擬戦を前にフレイアから頼みがあると声をかけられた
マイカとの戦いで私が使った剣と同じようなものを今使っている剣を元に作ってほしいと
愛刀のパワーアップイベントだな
実際に炎属性を付けたのを見てこれなら、と思ったとか
賢者だものね、いろんな使い方を考えつきそう
リビルドを強くイメージして作る
出来上がったのはフレイアの髪色と同じ赤の柄に赤の鞘
機構的には全く同じなので、あとはフレイア次第かな
「ありがとうございます!」
深々と礼をされる
フレイアが踵を返して離れるのを見計らったかのように
「旦那様、我も頼みがあるのじゃ」
シャールカーニがそう言ってきた
ヴェルーリアとの模擬戦でぎりぎり、本当に紙一重だったのがかなり悔しかったらしい
一応あなたの契約者ですよ?と思ったがメイド隊の腕試し標的になれと煽ったのもあるし、労いがてら聞いてやろう
龍神族化して爪や牙と言った今まで使えていた物理的攻撃能力の一部が使えなくなったんだと
逆にエアカッターのような斬撃が出るのだが、噛みつきはいかんともしがたいらしい
そりゃ、下手すればくしゃみで自壊か舌噛み切りかねないからね
と言うことで物理攻撃手段を強化したいと
パンチや手刀でもよいが、みんなが持ってるのに自分だけ武器がないのも寂しいらしい
子供か!
ということでドラゴンならお約束のドラゴンクローかとも思ったのだが、元々この子はパンチを使うのだからと特殊グローブを作ってみる
ナックルガードも付いては居るが、メインは拳から放つ衝撃波
ドラゴンの打ち抜くスピードとパワー全てを使ってグローブ前面の空気をその面積で圧縮して空気砲として拳にのせて放つ
龍神族の速度とパワーでそれをやるのだからもしかしたら断熱圧縮による付与効果も期待できそう
色はドレスと同じ薄い水色にしておいた
「早速使ってみるのじゃー」
あれ使ってエメロードを倒そうとしないだろうな?
二人が来たってことは間違いなく・・・・・
「すみませんが、ご主人様にお願いがあります」
待ち構えてたヴェルーリアに捕まる
やっぱりね
「作って頂いたランスの連射能力を上げていただきたいのですが」
そうでしょうな、シャールカーニとの模擬戦であれだったら、当然考えるよね
「実は既に考えてあるんだよ」
速攻でリビルドしてしまう
「見た目は殆どかわっていませんね」
そうだろう
ランス本体の側面に、彼女の髪色と同じ栗色と青をラインで入れた以外に見た目は変わらない
エメロードに聞く
「この辺の建物、ぶっ壊したら問題あるかな?」
「使っておらんのだから存分に壊して良いぞ」
それを聞いて素振りをして刀のバランスを見ていたフレイアが
「では、少し斬ってまいります」
とか言って走って行った
建物がずれて、少々タイムラグがあって盛大な破壊音と振動が伝わってくる
何建物ぶった切ってるんだよ
悠久の時を経た建物に感慨とか一切ないのか?
やっぱあの残念美人、二重人格なのかもね
「で、ヴェルーリア?
そのランスを、そうだな、あのビルに向かって投擲してごらん?」
数十メートル先のビルを指さす
「届かないですよ」
そりゃそうだよね、金属の塊だもの
君がいくら力持ちでもこの距離は届かないだろうね、普通なら
「いいから試してごらん」
「はい!」
いい返事をしてグリップを持ち直して投擲体勢に入る
「せーの!」
小走り、といってもかなりの速度なのだが勢いをつけて全身を使って投擲する
放たれたランスは速度が乗ってはいるがそのままだと届きはしない
と思った瞬間
後方から超が付く強風が噴き出して次の瞬間建物にぶち当たっていた
その後を追いかけるように衝撃音と振動が伝わってくる
ビルを貫通したランスはそのままの速度で戻ってきて、ゆっくり逆噴射してからクルっと180度回転してヴェルーリアの右横の地面に刺さって立った
「えっと、これは?」
「投擲したら目標物に風魔法で超加速して突貫するようにしてみた
これなら飛んでようが離れてようが攻撃できるからね
一応目視できる範囲に限るけど自動で追跡して突っ込んで行くから
突っ込んだ瞬間、選択した魔術が発動するのは同じ
あと、連射機能については10連射まで出来るようにしてある
その分、空の状態で持った時の魔素吸収はきつくなると思うけどヴェルーリアなら問題ないよ
シャールカーニ相手の時のようにもう1発、2発って思うことはそうそうなくなると思うよ」
「ありがとうございます!
早速シャールカーニ倒してきます!!」
元気で満面の可愛い笑み、だけど言ってることはめっちゃ怖いんですけど?
あ、走って行っちゃった
「面白いことをしておるの」
エメロードがニヤニヤしながら歩いてくる
「そんな簡単にいろいろ作れるとは、旦那様は女神様と繋がっておるのかや?」
繋がってはいないけど、そういえば言ってなかったかね
いつもの説明をすることに




