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3話 村に向かいますか。


「まぁ、待て。後で説明するからとりあえずテント組み立てて蒔を日が暮れるまでに探してこないと。」


エルフは驚いた顔をしたまま動かない。オチアイはそんなエルフを見て「使えねぇ」と思いながらテントを建てていた。

テントは数分で建て終えて蒔を探しに行こうと思い。もう一度エルフを見るが、まだ驚いた顔で膠着していた。どっかのモンスターにスタンでもかけられたのか?まったく同じ顔で動かねぇな。

何時間このままなのだろう。そんな事を思いながら蒔を拾っている。

数分後・・・


「ふぅ、とりあえずこのくらいあれば夜は越せるな。」


腕いっぱいに木の枝を抱えながらテントを張った場所に戻った。

横目でエルフの顔を見る。

あいつはまだ固まったままだ。

蒔を並べて火を付けよとした時、どうやって火を付ければいいんだと思い。エルフに問いかけたが反応がない。


「おーい、エルフ?悪ふざけはいいし、そんな変な驚き顔で止まってなくていいから。」


風の音、近くで流れていた水の音もしない。


「時間が・・・止まってる?」


上を見上げると鳥も空中で止まっている。

その中、また森の奥から足音がする。木々の間から直線に光が飛び散っている。


「オチアイ、やっと見つけました。なんで、連絡を返してくれないのですか。」


そこにいたのは一緒にキャラメイクをした神様がいた。


「連絡?そんなの来てないし、お前時間止めれるのかよ。」


「私は優秀なので時間を止めるなんてちょちょいのちょいですよ。それにしても天界から1時間ごとにオチアイに連絡を差し上げてましたよ。」


めんどくさい彼女か!連絡は来てない、というかどうやって受信するんだよ・・・。

神様なのに天界から俺の状況が見れないのか?にしても空間の時間を止めるとかやっぱりすごい神様なのかもしれないと思うオチアイだった。


「何度も何度も連絡は差し上げました。異世界での注意事項を言うのを忘れていたので、それの連絡をしていたのですが。」


「注意事項?」


「はい。今いるこの森のフルラビットはあなたのステータスでは全く勝てないので相手をしたないでください。他にウルフバトルや大角ディアなどがいますがこの森の生態系ではフルラビットが一番強いです。」


「うん。遅い。」


真顔で答えた。


「あっ、結構ズタボロね。よく生きてたわね。普通だったら死んでたわよ。」

神様が並べた蒔に指から火をだし付けてくれた。

心配をしてたのか結構優しいところあるじゃん。神様を見直した。


「それを言いに来ただけだからもう帰るわね。」


それだけの為だけに時間を止めて来るってよっぽど天界は暇なんだなぁ。


「あっはい。ありがとうございました。」


感謝を述べて一礼をすると神様は満面の笑みで光に包まれて消えていった。

消えた瞬間、風の音、草の揺れる音が聞こえ始めた。

隣にいたエルフはようやく動き始めた。


「あれ?いつの間に全部終わってたの?」


地べたに座りながらエルフにさっきまで起こった事を話た。


「あなた神様にあったの!?」


また驚いた。


「あなたといると飽きないわ」


「あっそう。で、お前どうするの?」


「何が?」


「いや、この後だよ。夜が明けた後、お前この森から1人で出られるのか?」


「あ、えぇ大丈夫よ。」


目がどっか向いている。こいつなんか事情があるのか?


「なぁお前、村から追い出されたのか?」


エルフの方がピクリと動いた。


「まぁちょっと訳があってね・・・。」


何か分が悪そうなエルフ。


「はぁ、まぁ話したくなかったら話さなくてええで。」


今までオチアイ自身も話したくない話はいっぱいある。無理に聞くのもよくないと大人の対応をした。


「いえ、話すわ。実は・・・・」


話し終える事10分


「えっお前、悪戯し続けたら追い出されたのか。」


「そうなのよ!大人げないわよね!村のエルフはお堅いのよ!」


なんか、大人の対応したオチアイがバカだった。ただの悪戯で追い出されるって子供か!

聞くのが馬鹿馬鹿しくなってきたがエルフの話の続きを聞いた。


「私の名前行っていなかったわね。私は、ケイ・スフィラザ・グラン・シフィよ。覚えた?」


エルフ族ってなんでこんなに名前が長いことが多いのか。他の転生ものでもよくエルフの名前は長い。覚える気が全くしない。


「えーと、ケイなんとかかんとか・・・・。」


「まぁいいわ。あなたの名前教えてよ。」


「俺の名前はオチアイだ。下の名前もあるが今は教えん。後々教えるよ。今見てる人も知らないしな。」


「今見てる人?」


これは後々、皆さんにも教えます。(今だ名前が決められないとは口が裂けても言えない。あっ)

心の声が漏れてしまった。

そんな事より、この後の話だが・・・。


「私は夜が明けたら人の村に行くわ。」


これはいい展開だ。道もわからない場所にまた、モンスターに会ったら堪ったものではない。


「俺も一緒に村までついて行っていいでしょうか?」


何故か敬語が出てしまった。


「ええ、いいけど村に着いたらどうするの?」


「とりあえず、情報収集かなそれから決めるよ。」


村に着いてからは転生もの定番でギルドで登録時に俺のステータスをみて周りの人が驚く寸法だ。

自分でステータスを見れるがこれは周りの奴は見れないからな。口で言っても意味がない実物を見せなくてはな。

顎に手を置いてニヤついているオチアイ。


「村までの道はオチアイは知ってるのよね。私はエルフの村でずっといたから外の世界は知らないのよ。そんな感じだからよろしくね。」


満面の笑みで託された。守りたい子の笑顔。

エルフは創造で作ったテントに入り眠りについてしまった。

おい待て、それは俺が寝るところだ。

1つしか出していないテントに男女2人が入るわけにはいかず。オチアイは外で寝ることにした。


ギュオォォォォォォォォォォォォォォォン


耳に響き渡る謎の鳴き声。


「うわ!なんだ!」


飛び跳ねて起きるオチアイ。テントの中で寝ているエルフの様子を見ようと中を見た。


「 ^ ̳ᴗ ·̫ ᴗ ̳^ スピィ」


謎の音で起きないエルフ肝が据わってるな。感心しているオチアイ。

そんな事はどうでもいい謎の音は今も鳴り続いている。


「おい!起きろ!なんだこの訳の分からない音は!」


エルフの肩を揺すり起こす。


「ふぁぁぁぁぁぁ、あっおはよう」


まだ眠たそうな顔をしている。


「その長い耳は何のためについてるんだ!聞こえるだろこの訳の分からない音!」


寝ぼけていて呂律が回っていない調子で答えるエルフ。


「しぁらぁない。というか、声なんて聞こえないけどふわぁぁぁ。もう一度れるからおやすみ。」


眠りについたエルフ。こいつニートだから村から追い出されたんじゃないのか。

音が俺にしか聞こえない?もしかして翻訳スキルのせいか?この世界の言語が話せるのは確実にスキルのお陰だからな。

ステータスで確認をした。


「ステータス!」



「種族:人間」

「スキル:身体強化」

「魔法属性:火、水、雷」

「特殊スキル:創造」

「特別スキル:翻訳 詳細」

「ステータス:初期設定」


翻訳スキルのところに詳細という新しい項目が増えている。

詳細をクリックした。


「翻訳スキルは人語以外にも適応されます。設定を変更する場合はこちらから・・・」

この世界はいちいち設定しないといけない事が多すぎなのではないだろうか。


「言語設定」

「人語 ON」

「魔獣語 ON」

「妖精語 ON」

「昆虫語 ON」

「神通信 OFF」


なんだ神通信というのは、そういえば昨日神様が送り続けたっていうのはこれの事だったのか。把握

やたらと周りがうるさいと思っていたらこれせいなのか。

魔獣語~昆虫語をOFFにし神通信をONにした。


「バーカどうせ聞こえてないんでしょ。ぶちちぶりゅりゅ以下略」


神様、もう聞こえますぜ。キメ顔で聞いている。


「おい、神様聞こえてるぞ。」


「あっ・・・」プツッ


通信が切れた。

あいつ・・・・今度会ったら覚えとけよ。

怒りの表情でテント地に戻りエルフを再度起こす。


「おい、そろそろ行くぞ。起きないと置いていくぞ。」


優しい口調でエルフの肩を揺すり起こした。


「あ~おはよう。そろそろ行かないと行けないのね。その前に近くの水場で顔を洗わせてよ。」


寝ぼけた顔で言ってきた。


「わかったから早くテントから出ろ。俺は片付けとくから。終わったら戻って来いよ。」


エルフは軽くうなずきテントから出て川のある方に向かっていった。


「はぁ・・・歴代の主人公たちもこんなに苦労してきたのか。」



深くため息を付いてその場に座り込んだ。

草の間から顔を洗ったエルフが戻ってきた。


「もう行くぞ。」


「まだご飯食べてない!」


腹を鳴らして訴えてきた。


「何か食べないと動かない!」


なんて奴。さっきまでずっと寝てた奴がなんか言ってやがる。オチアイも朝から何も食べていないのにわがままを言うエルフに頭を抱えて膝から崩れ落ちた。


「わかった。村に着いたらなんか食わせてやるからとりあえず、森を抜けよう。」


ナイス提案俺っと思ったがこの世界のお金がどんなものなのかわからない。森から一刻も早く出たい一心でこう言うしかなかった。


「奢りね!わかった行く!」


このエルフ現金だな。


森の中を歩いていると馬車道みたいな場所に出た。

道中何もなく安全に来れた。

馬車道を歩いていると遠くに門みたいなものが見える。村に着いたようだ。

この場合交通料と言われてお金を取られると思っていたが、ここの村はそうゆうのはないらしい。


「はぁぁぁぁぁやっと着いた!」

2人とも安堵して村の中に入っていった。

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