零話 プロローグ(伏口弄愚)
ボクの日常は非日常ばかりだ。
あるときは人が死に。
あるときも人が死に。
それが日常だった。
だけど。
最近、ボクの周りで人が死ぬことは無くなった。
平和に高校生活を送れている。
学校に通うことができている。
ボクの周りで人が死なない。
ここ一年、誰もボクの周りで人が死んでいない。
今までは、
半年以内のスパンで、人が死んでいたのに。
今は誰も死なない。
まるで。
これから最悪な事件が起こる前触れだ。最悪を起こすために時間という名の力を蓄え、放出しようとしている。殺人事件を発生させようとしている。
やめてほしい。
また人が死ぬなんてやめてほしい。
でも。
最悪な物語――それは永遠と続くものだ。
魑魅魍魎の物語。
阿鼻叫喚の物語。
四面楚歌の物語。
そんな物語が。
次もボクの前に現れるのだろう。
そんな夢を最近はよく見る。
日常が改めて崩れ落ちる。
そんな夢も――見る。
つまりそれは。
高校に通う日常の崩壊。
きっとそんな目に遭えば。
ボクのクラスメイトも最悪に巻き込まれたと同義になる。
クラスの友達。
クラスのアイドル。
クラスの委員長。
クラスの歪。
そしてボクの幼馴染だった歩美でさえ、
死ぬかもしれない。