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姉ちゃんマジLOVE100%  作者: シャドウ
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第二話 姉ちゃんの夢は?

姉ちゃんが作ってくれた朝ご飯を食べ終えて玄関へ向かう。


「いってらっしゃい、瞬。気をつけてね」


「あれ? 姉ちゃんは行かないのか?」


「今日は2限からだから少し遅いの。帰りはいつもと同じだから」


「そっか。わかった。じゃあいってくるね」


姉ちゃんは笑顔で俺に手を振って見送ってくれる。


この笑顔に俺はもうメロメロになってしまう。


道中。


「今日は一緒に学校行けないのは残念だけど。『瞬 いってらっしゃい❤️』か。くふふ。新婚みたいだな。おっと、気が早いか」


え? ハートなんてついてなかったって?いいんだよ。俺にはハートが見えたんだから。


姉ちゃんが、いってらっしゃいと言ってくれるのはほぼ毎日なのだが、俺はあの笑顔で言われるのが大好きなんだ。 姉ちゃんマジ可愛いぜ!


と俺はいつもの通学路を一人ニヤニヤしながら学校へと向かうのだった。




◇◆◇◆◇◆


「よーし、今日も終わりっと」


今日の最終授業が終わりの鐘を告げ、下校の時間になった。


「早く姉ちゃんに会いたいぜ! さっさと帰ろう!」


俺は姉ちゃんに会いたが為に、速攻で学校を後にする。


「ただいまー」


「おかえりなさい 瞬。随分と早いのね」


先に帰ってきていた姉ちゃんが出迎えてくれた。

俺より早く帰ってきてるくせによく言うよ。

まあ姉ちゃんに早く会いたいからダッシュで帰ってきたなんて言えないけどな。


「そうだ。明日数学の小テストやるみたいでさ。姉ちゃんまた教えてくれないかな」


「また〜? そうやって山カケばっかしてないで少しは予習、復習しなよね」


「そう言うなって。毎回姉ちゃんが教えてくれるポイントがそのままテストに出るんだって!な! 頼むよ姉ちゃん、この通りだからさ」


俺は手を合わせて姉ちゃんにお願いのポーズを取る。


「仕方ないな〜。 でも教えたらモデルやってよね?」


「はいはい、わかってるって。サンキューな姉ちゃん」


「もう〜 調子いいんだから」



夕飯後、姉ちゃんは言った通りに俺に勉強を教えてくれる。


「いい? この問題はこの数字をこの式に当てはめて……」


今も勉強を教えてくれてるけど全然頭に入ってこない。

なぜかって?


姉ちゃんは風呂から上がったばかりだからだ!

風呂上がりの姉ちゃんは本当に色っぽい。

まだ完全に乾ききっていない髪を一つに結んでいて、白いうなじが見え、

頰も風呂上がりのせいで、ほんのりピンク色になっている。

そしてパジャマ姿というのが堪らない。(姉ちゃんが好きな子パンダがいっぱいの柄)

風呂上がりの姉ちゃんマジ最高だよ〜。


「ちょっと瞬! 聞いてるの?」


いかんいかん、風呂上がりの姉ちゃんに見惚れていて全然聞いてなかった。

よだれ垂れてないよな?


「き 聞いてるよ。 うん うん なるほどな。この公式を使って解くのか。さすが姉ちゃん!」


実は、明日の小テストの範囲はもう予習済みなんだ。

ただ姉ちゃんに教えてもらいたかっただけなんて本人には言えないけどな。


「はい。じゃあ今日はこれでお終いね。ちゃんと勉強しなさいよね」


「はーい、先生。わかりました!特別授業ありがとうございました」


「もう、本当に調子いいんだから。 まあいいわ。 じゃあモデルやってくれる?」


「わかったよ。じゃあ今日はどんなポージングをすればいい?」


勉強を教えてもらう交換条件でモデルになってやる約束だった。



「今日はね。『考える人』!」


「またかよ! この前もそれだったじゃん」


「いいの!この前と違って今日は朝から上手く書けそうな気がするの。早く!」


姉ちゃんは口を尖らせて俺にポーズするよう促す。

こんな姉ちゃんも可愛いな。


「わかったよ。これでいいか?」


俺はイスに腰掛けて例のポーズをする。


「うんうん。いいよ。 そのままそのまま」


と、姉ちゃんはイラスト用紙にデッサンを始める。


「なあ、姉ちゃんの夢ってなんだっけ?」


「 個展王に私はなる!」


「はは、変わってないな」


そう、姉ちゃんの夢はいつか『個展を開くこと』なんだ。


なんだけど。


俺にはまだ、姉ちゃんに言ってないことがあるんだ……


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