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独白
「ヒトは限られた遺伝子により構成された魂の容れ物だ。故に、世界の何処かに同じ顔をした誰かがいてもおかしくない」
そう思わなければやっていけない。
「ヒトの脳の見せる幻覚は、見ている本人からすれば現実とそう変わらない。故に、匂いがしたり触れたりしてもおかしくない」
そうとも。
そうでなければ、おかしいのだ。
横を歩く彼女も、前で浮かぶ彼女も。
何の問題もない。
横の彼女はぶっ飛んだ可能性により存在するそっくりさん。
前の彼女は俺の幻覚。
それで片付く。
ただ、それだけの話。
小説初挑戦となります
生暖かい目で見守っていただければ幸いです