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「ミツバチ」

ミツバチが飛んでいた

ぶんぶん ぶんぶん、飛んでいた

あんまり熱心に仕事しているので

わたしのことなんて気づきもせず

彼らは花粉を集めては

せっせ せっせと、巣へ持ち帰る


わたしはその無心に感心して

一匹を手の内に閉じ込めようとした

すると鋭い痛みが手に走って

ミツバチは無礼な蛮族の手から逃れた

自分たちの種族に対する誇りと

自負と勇敢を持っていたから

でも、彼は決して

怒ったわけじゃないのだ



              志坂 律子


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