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「すごい奴」
奴はいつでもぴかぴかしてやがる
その目は金色の光線銃
誰もまともに見返したりなんてできはしない
古代の御大層な英雄も
歴史に残る立派な哲学者も
奴の前ではみんながひれふす
何しろ奴ときたら
どんな人間だってなおざりにはできないのだから
その身ぶりの一つ一つ
その仕草の一つ一つ
言葉なんかなくても
みんながいつでも一喜一憂
何しろ奴ときたら
男も女もまどわして
世界をあまねく照らすほどのすごい奴
誰だってその前で
踊ったり祈ったりしている
奴はいつでもぴかぴかしてやがる
今日もやっぱりぴかぴかしてやがる
そんな、空に浮かんでる
――太陽
千瀬 凛




