前へ目次 次へ 12/87 「あたしの、携帯」 あたしの手の中で 携帯の画面がかってに くるくると回る まるであたし自身の 心みたいに 指を使って 光る画面を弾くと それは思わぬところまで 飛んでしまって まごつく 挟んだり 開いたり 小さくしたり 大きくしたり 人の心もこんなふうに簡単に 遠のいたり 近づいたり できればいいのだけど 手軽なようでもあり ままならないようでもあり 案外とあたし自身に似ている あたしの、携帯 千瀬 凛 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□