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およそ原稿用紙1枚の短編集  作者: 柊 真詩
18/25

寝苦しい真昼の痛み

病み系。猛暑。

 私は寝返りを打つ。意識は頭の奥にある。

 シーツと服が擦れる音が聞こえ、自分が眠りから覚めつつあるのだと実感した。

 鈍い痛みが頭に、重苦しい空気が部屋に、粘っこくまとわりついている。

 遮光カーテンの隙間から光が漏れていた。

 午後一時。室温三十三度。

 かなり早起きだ。部屋に閉じこもるようになってからは、夕方に起床している。

 寝苦しい部屋の暑さが原因だろう。

 顔にかかった髪を払い、ベッドから下りる。

 光にそっと近寄り、少しだけカーテンを開けてみた。

 あまりの眩しさに、目を細める。眼球の奥が痛い。

 一年前の自分は、熱心に絵を描いていた。

 なぜか、それで救われると考えていたからだ。もしかすると、最後の自分らしさを必死に抱き留めていたのかもしれない。

 今はもう、どこにも私がいない気がする。

ご愛読ありがとうございます。

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