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およそ原稿用紙1枚の短編集  作者: 柊 真詩
17/25

冷笑にて冷える壁

恋愛系。幼馴染へ片想い。

「もしもし。あんたさ、お盆どうするの?」

 あたしは立ったまま、背中をぴったりと壁にくっ付ける。エアコンで冷えた室内の壁は、ひんやりとしていた。

「どうって、少し帰る。去年と一緒」

 幼馴染の聞き慣れた声が、スマホの向こうから聞こえる。

「じゃあ、兄貴にも会う?」

「そう……するよ」

 じゃあ、一緒に地元帰ろ。

 去年と同じ言葉は出せなかった。

 あたしは口をつぐむ。わずかな沈黙。

「一緒に帰るか?」

 胸の奥がスッとする。その言葉で、心臓が小躍りしているような心地になった。

「……あー、浮気しようとしてるー」

「は? 何でそうなるんだよ」

「二人っきりとか、彼女さんに悪いからヤダ」

 あたしは笑う。

 自分のバカさ加減に冷笑を浮かべた。

ご愛読ありがとうございます。

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