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およそ原稿用紙1枚の短編集  作者: 柊 真詩
16/25

Lonely summer non sea lover

海の日。男性同士の友情。

 オレの前にいる男の顔は、新聞に隠されていて見えない。昼の学食は人の出入りも多いが、正面の男はずっと新聞を読んでいた。

 色も落ちてきたし、染め直さなきゃな。

 オレは目元まで伸びてきた前髪を指で弄る。

 ふと、新聞の裏面に書かれているコラムが気になった。

『海の日と海開きは同じ日じゃなの!?』

 こうして大学生になったのだ、やはり中途半端ではなく、存分に満喫したい。

「なあ、海行かないか? 今年」

 男は新聞から顔を覗かせた。

「あー……海は、ちょっと」

「あ、お前山派?」

 その時、男のスマホが震え出した。

 男は「悪い。電話」と立ち上がる。空になった微糖の缶コーヒーを持って、ごみ箱の方へと歩いていった。

 満喫するためには、彼女も必要か。

 友の背を見つめながら、ため息を漏らした。


ご愛読ありがとうございます。

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