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茶吉の日常

リリカちゃん

作者: 茶吉

アサリは小さな漁村で育った。学校は1学年が1クラスと、小規模で、だからみんな仲良しだ。その中でもきわだっていたリリカちゃんは立ち姿、歌、バレエ、と3回面接のある有名名門女子高に進学した。そんなリリカちゃんが最近になって、アサリに頼みたいことがあると、連絡をしてきた。会うなり相談されたのは、名門女子高ともなると、みんな彼氏がいて、彼氏がいないなんてありえないのだそうだ。ただでさえリリカちゃんは田舎出身で馬鹿にされるわけにはいかないのに、みんなに比べて足りないものがあるだなんてバレたらとんでもなく恥ずかしいことになるのだそうで、ここは是非とも男子率がめちゃめちゃ高い魔法科高校に通っているアサリに誰か適当な人を紹介して欲しい。という。でも決して、寂しさから彼氏に飛びつく訳ではないから、フリをしてくれるだけでいいのだそうだ。契約彼氏ということだ。だからそれについての理解をしてくれる人が希望なので、見た目重視では無く、寛容な優しい人を。という。

そういうことなら、さほど難しくはないだろう。何しろ魔法科高校に男子学生は沢山いるのだから。そしてそういう条件なら女子寮のみんなに探すのを手伝ってもらえば良さそうだ。アサリが女子寮の同じ階の先輩に話していると、なにその面白そうな話!と女子がどんどん集まってきて、みんなでいろんないい人エピソードを披露していった。みんなの意見が出揃って、結果、いちばん優しくていい人はシュン先輩ということに決まった。イケメンというわけではないけど、性格は女子みんなのお墨付きだ。シュン先輩にそのことを話すと、条件のことを理解してくれたし、なによりリリカちゃんに会うのに乗り気だったので早速、リリカちゃんにも連絡するとすぐにリリカちゃんが来て、お互いを紹介すると双方ともに気に入った様子。あとは任せてアサリは寮に帰ってきた。寮のみんなも満足そう。翌日、あの後どうなったのか聞いてみようよ、とみんな気になって仕方がないので、アサリがリリカちゃんに電話してみると、実はあのあと2人きりになってすぐにリリカちゃんが振られてしまったというのだ。そんな事にわかには信じがたく、そもそも契約彼氏にどうすれば振られるのか?唖然とするアサリに、リリカちゃんが説明してくれた原因は、リリカちゃんはブードゥー教の信者なんだけど、それを打ち明けたらドン引きされたのだそう。それにはアサリもドン引きしてしまった。

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