過不足あるわたし
ピントの合わない写真
少し歪んだアイライン
一房だけ捻れた髪の毛
街灯に暴き出される月
一文字溢れた原稿用紙
たとえばそんなもので、わたしはできている
望むように美しくは生きられなくて
定まらない輪郭の中で揺れて
名前を呼んではさよならをして
ぼろぼろと意味が崩れ落ちるのを見守って
いつもいつまでも、それすら美しいような心で
ピントの合わない写真
少し歪んだアイライン
一房だけ捻れた髪の毛
街灯に暴き出される月
一文字溢れた原稿用紙
不完全に生きたいわたし
だから
過不足あるままで、過不足ある世界を愛してる