003
「よし。今日は今度こそやってやる。」
レンは朝早くに目覚め、握り拳を上にあげ、大声で叫んだ。
「にぃちゃん。うるさいよ。」
ノックして、レンの部屋な入ってくる、小さな女の子。
「ごめん。起こしちゃったね。」
「いいの。ご飯の準備出来たよ。」
「分かった。」
レンと女の子は、孤児園の中央の広場に集まる。
そこには、シスターが、炊き出しをしていて、孤児園の皆んながご飯を食べていた。
「おはようございます。シスター」
「おや、レン。今日は頑張るんだよ。応援してるからね。」
歳をとった、おばぁちゃんが、レンに答える。
「はい。」
レンは大きな声で返事をして、シスターから、朝ご飯を貰う。
「レン兄ちゃん」
「おはよう。」
「今日こそは頑張って下さい。」
「ありがとう。」
今日は、精霊契約の儀式が行える。
そうこれをずっとレンは待っていたのだ。
レンは少し緊張しながら、食事をし、再度自分の部屋に向かう。
「父さん。母さん。力を下さい。」
孤児園を後にするのだった。
★
「王都までの馬車で間違い無いですか?」
「おうよ。」
「では王都までよろしくお願いします。」
しばらくして馬車に10人のり、合計11人で乗る。
馬車自体は大きいので、特に問題はないが、やはり、レンは契約できないことで有名で、かなり馬車の中が、気まずくなっている。
レンはそれが分かっていたため、寝たふりをして、時を過ごす。
するとやがて、馬車に活気がもどり、ワクワクしながら皆んな話を始める。
やがて馬車が王都につき、皆んな馬車を降りる。
レンも降りて、王都の街を歩く。
「やっぱり活気があるなー。」
レンは、王都の街では、冒険者。商人。鍛冶屋。調合師などが、それぞれのギルドを出入りしている。
レンは時計を見る。
「急がなきゃ。」