後ろの席の悪魔
初の短編小説です。
宜しくお願いします!
高木目線
放課後のチャイムが鳴り終わり。
私は、教科書などを鞄に入れ帰ろうとした。
けれど、さっきから後ろで物があたっている。
後ろを向くと...
「何ですか?高木 美歩さん?」
とニヤニヤして悪い顔をして紙飛行機を私に当ててくる。
「それ、ケンカ売ってるの?」
私は、黒川 健太が持っていた紙飛行機を指差して言った。
「もう、そんな怖い顔で言わないで下さいよー。俺、泣いちゃいますよ?」
泣いちゃいますよ?とか言いながら、ヘラヘラ馬鹿にしてる。
ムカつく。
黒川が手に持っていた紙飛行機を取り上げて、ゴミ箱に捨てる。「あっ...俺が想いを込めた紙飛行機が...。」て言ってるのを無視して。
「無視するの?冷たいなー。俺、ショボーンしちゃうよ?」
「勝手にすれば?」
「えー、ショボーン。」
どこの顔文字だよ。
黒川が顔文字みたいな顔してるのをほっといて、帰ろうと思い、教室のドアを開けた。
廊下に一歩踏み出そうと思ったら、鞄を掴まれた。
「何?」
「あのさ、これ、忘れ物。」
黒川がピンク色の紙飛行機を渡してきた。
「何?まだ馬鹿にしてるの?」
「いや、違う。美歩ちゃん、その中見てみて?」
「え?あぁ、うん。」
中身を見ると、汚い字で「付き合ってくれませんか?」と書いてあった。
「つきあって...くれm...。」
「あー、口に出さないでー!!」
「なんで?」
「なんか...嫌だ。」
「えっと、つきあってくr....。」
「大きな声では、やめてよ!」
私の手元にあった、ピンク色の紙を奪われた。
いじめて満足し、廊下に出ようとしたら...
「帰ろうとしてたでしょ!」
「あ、バレた?」
「もう!!!返事は?」
「返事?何が?」
「告白の!」
「え?別にいいよ。」
「適当過ぎるよ...って、いいの!?」
「うん、いいよ。」
「よっしゃ!!!」
「んじゃ、帰るね。」
「え?待ってよ!付き合ってなら、一緒に帰ろ!!」
「着いてきたら?ストーカーのように。」
「うん!そうする!」
それでいいんだ。と心の中で想いながら、ストーカーのように黒川は着いてきながら、私と帰った。
おまけ↓
黒川目線
こんな風に美歩ちゃんと帰るなんて夢にも思わなかった。
けど、この光景...見慣れている。
いつものように最後まで俺が美歩ちゃんを見送って、変な人に絡まれないように見守るのが俺の仕事。
付き合ってくれるなんて思わなかった。
もっと仕事が増える...もっと美歩ちゃんのことを知れる。
嬉しい。
手を繋いだり、キスしたり、デートしたり、部屋であんなことやこんなことまで....出来るんだ。皆が知らない美歩ちゃんを俺は、見れるんだ。
思うだけで笑いが込み上げる。
楽しみだね。愛してるよ。
美歩ちゃん。
次回は、長編小説書こうと思います!