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異世界に行っても袋詰め人生  作者: きつと
第1章 異世界で食品製造はじめました
8/156

ステータスと成長度合い

いつもの半分と短いですがあげておきます。

 姫様に言われて慌てて自身を鑑定し直してみる。




「ほんとだ……確かにレベルが上がってますね。えっとLV2の効果は、


袋状になっている物(鞄等)に袋を付与(内側にビニールコーティングってことかな?)する出来る。付与すると自動的に繰り返し有になる。時間経過と開閉使用者条件は設定可能。


だそうです。つまり……ある程度予想できますが、やってみないと分かりませんね。後で何か適当な鞄を用意してからやってみましょう!」


「でしたらこちらの、私の鞄で試していただけませんか?トニア、馬車のを」


「はい、かしこまりました」


 こちらが遠慮するより早く行動した2人に声を掛けるタイミングを失ってしまった。やったこともない実験に姫様の私物を使えと?何かあったらどうするの!?気にしない大物なのか俺を信用してくれてるのかこっちの胃がやられそうだ。はぁ。



 用意が出来るまで手が空いてしまった時間を利用して、遠藤姉妹に了承を得てからステータスを書き出しておいた。MP関連以外全部負けてるんだけど!?ていうか李美ちゃんのSTRどうなってんの!?



遠藤 沙里 16歳

状態:良好

▼      

HP:28/28   

MP:123/123  

STR:24(0)

DEF:14(0)

INT:41(0)

DEX:32(0)

固有スキル

 万能家事 

適合属性

 火、風




遠藤 美李 9歳

状態:良好

▼      

HP:40/40   

MP:177/177  

STR:56(0)

DEF:20(0)

INT:59(0)

DEX:19(0)

固有スキル

 家庭菜園  

適合属性

 土、水




 そして何気にMPは美李ちゃんの方が上なんだなぁ。聞いたところでは、どうやら畑仕事をする時に水と土魔法をスキルに乗せて使っているらしい。スキルと魔法って融合できたのか……

 これも姫様は知らなかったようで、本日2度目の驚愕の事実を食らっていた。そりゃあ召喚勇者なんて人種は滅多にいないんだから、サンプルも文献も少ないんだろう。割と知識欲が強い姫様は目を輝かせて色々な可能性をもうそ……思考を巡らせていた。


 火魔法以外あまり使う機会が無かったという沙里ちゃんでさえMP総量が100を超えていることから、やはりMPを使えば使うほど総量が増えているらしい。そしてこれは戦闘スキルを持たなかったからこそなのかも知れない。3人が3人とも成長率おかしいって!


 そこで俺達は1日の朝(美李は仕事中に)とここで勉強会のある昼過ぎはだるさを感じる前までMPを使いまくろう!っていう事を決めた。この異常成長がいつまで続くか分からないから、増やせるならとことん増やしておこう!

 ステータス更新は体内時計のリセットである睡眠時に行われるようなので、出来れば夜もMPを消費してもらいたいのだが、姉妹は寮暮らしだから中々難しいかもしれない。



 次の話題として、俺のもう一つのお披露目、闇魔法のカモフラージュを説明・実演してみた。こちらは単純にカメレオンのような風景擬態だ。もうちょっと消費MPを増やせば他の人に使うことも可能だ。効果時間は30分位、音は隠せないので逃げの奥の手といったところだろう。


 すごく期待の眼差しを向けてくる美李ちゃんに負け、家から出ないと約束した上で魔法をかけてあげたらきゃっきゃとはしゃぎながら走り回って沙里に怒られていた。魔法を解除しようとしたけど、沙里ちゃんが30分だけならと優しいお姉ちゃんの顔をしていた。ほんとに仲のいい姉妹だなぁ。



 そして落ち着いた頃合を見計らってトニアが俺に鞄を差し出してくる。ほんとはこれにやりたく無いけど、鞄をを見て同じ容量くらいの袋を作成して、鞄の中に袋を入れてくっつくように念じてみる。


「…………」



 しばらくしてそこには、袋が入っただけの鞄が残った。コレジャナイ感。

 


 すっげー恥ずかしい!すっげー恥ずかしいんだけど!!!

全然発動した気配なかった!手も光らなかったし!



「ひばりお兄ちゃん、しっぱいしちゃった?」


 無邪気さが痛い!ほら!沙里ちゃんも姫様も笑い声漏れちゃってるよ!ていうかトニアさんですら肩震えてんじゃん!もういっそ噴出して笑っちゃった方がこっちがスッキリするよぉ……


「えー。俺も初めてなんで使い方がよく分かりませんが、今の感じだと直接鞄の内側で袋を作成するみたいだ。なので、仕切りなおし!今度こそ、ね!」



 鞄の中から袋を取り出し、直接中に念じてみる。あ…これだ。間違いない。



時間経過

 ・有り

 ・無し


開閉使用者

 ・本人のみ

 ・使用者個別指定

 ・誰でも



 やっぱり繰り返し使用の選択はないんだな。なるほど。ここは時間経過無しで、使用者は姫様とトニアさんだけにしておこう。あー、俺は絶対に選択に入れないとだめなのか。スキル発動者本人だからこれはまぁ当然か。


 設定を決め終わると、手から淡い光が出て成功した事が分かる。


「今回は時間経過なしの使用者は術者である俺は絶対はずせないが、あとは姫様とトニアさんのみにしてあります。中に仕舞って閉じると腐りも冷めたりもしないので、保存にも便利ですよ。それと魔力や匂いの漏れもないし、何より重さというか中身の存在が希薄に感じて軽くなります」


「随分と便利なんですねぇ。容量は……元の鞄と変わらないようですね。ヒバリ様、ありがとうございます。重宝させていただきます」

 


 本当はもっとこう、よくある話のアイテムボックスみたいになると思ったんだけどなぁ。容量が増えないならただの保存と鍵に便利な鞄になったってだけだよなぁ。残念。


 そんな事を考えていたら、袋を付与した鞄を開けたい美李ちゃんが開かなくて泣きそうになっていた。慌ててトニアさんがどこからかベルトポーチを取り出して俺に付与を促してきた。

 俺に手渡した後に美李ちゃんにあれはあげるからと宥めて、沙里ちゃんは頭を下げてお礼を、美李ちゃんは笑顔になってトニアに抱きついお礼を言っていた。で、メイド服のトニアさんはどこからこのベルトを外したのかは謎のままだった。


 今度は遠藤姉妹と俺だけが開閉できるポーチが出来上がり、お互いが相手の鞄を開けられない事を確認して笑いあっていた。俺はそのやりとりを笑顔で(トニアさんの腰を)見ていた。





 姫様達も帰り、夜のMP消費のための袋(今回は200gほどの小袋)を500枚作り、片付けも全て終えてから体を拭いて横になる。


「明日は実際に売り物用の製品を持って旦那様と交渉して、それから……」




そしてそのまま、ベッドの心地よさに意識を手放して眠りに落ちていった。


あと数話で1章が終わる予定なので、そこまでは短くしてでもストックのチェックを進めたいと思います。

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