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第六話 彼女

「遥希、どうしたの?そんなに考え込んで」

「いや別になんでもない」

「嘘ね。遥希っていつも考え込む時腕組む癖があるじゃん。ほら、今だって」

 そう言って彩那は僕に顔を近づけ微笑んでくる。小学校の時モテていただけあって顔は可愛い。こうやって僕の癖を見つけて言ってくれるところも嬉しいのだが。

「で、僕をここに呼んだ要件ってなんなの?」

「まぁまぁお菓子でも食べながら話そう。」

 僕は昔から思っていた疑問を彩那にぶつけた。

「彩那ってさ、今彼氏いるの?」

 彩那が少し慌てながら答える。

「わ、私今彼氏いないよ。好きな人はいるけど。遥希は?」

「僕はいないよ、好きな人はいるけど。」

「ふーん、誰」

「教えない」

「ヒントは?」

「小さい頃からの幼馴染」

「それだけ?」

「うん」

「ふーん、話は変わるんだけどさ、私たち付き合ってみない?」

 僕はその言葉を聞いてさすがに寿命が縮んだ。

 僕は考えた。この人は一体何を考えているのかと。この人はすでに高校入学組の中でも一軍だし、敵に回したら今後の学校生活の危機だ、と。

 実は昔僕は彩那も僕のことが好きだという噂を聞いたことがあった。僕はこれでもコミュニケーション能力は昔から高く、小学校時代の失敗の前までは学校の陽キャの二大勢力のボス二人とも仲良くしていたので当時は嘘の噂もあれば本当の噂もあった。けれど僕はその噂を嘘だと思っていた。考えすぎだったかもしれない。

 

 この一瞬で僕はたくさんのことを考えた。その結果、了承しても損はしないだろうという結論に至った。

「いっいいよ。でもなんで急にそんなこと言うの?」

「さぁ、考えてみて」

 これでも僕はめちゃくちゃ考えたんだけどなぁ

「で、どのくらい付き合うの?」

「うーん、とりあえず1ヶ月くらいかな。」

「結構ガッツリだな。」

 こうして僕は彩那と付き合うことになった。

 でも付き合うって具体的に何することを言うんだろうな、デートとか?

 

 一方その頃彩那はというと。

 やったー遥希と付き合えた〜、(お試しだけども)

 小学校の時に両思いだって噂はあったけど結局本当だってわからなくて告白しなかったのよね。告白してくれたらいいのにーって何回思ったことか。

 まぁでも付き合えてよかったー(お試しだけども)

 デートどこに行こうかたくさん考えてたんだよねー

 でも遥希の方からデート誘ってくれたり、あわよくば本当に告白してくれたらいいのになー、よし今日は家族に料理振る舞っちゃお。

 彩那は普段の性格や印象と違い、心の中ではめちゃめちゃ乙女であった。


 彩那がそんなことを考えていた時に僕はというと帰り道で明日からの旅行について考えていた。何もなく平凡に楽しく終わればいいと思っていた。

 なんで僕がそんな平凡が好きなのか、それは一回事件に巻き込まれたりして学んだからである。

 でも彩那と付き合って具体的に何をすることなんだろうか。

 僕は人と付き合ったこともないからわかんないな。

 ここは明日彼女のいる翔に聞いてみるか。

読んでくださりありがとうございます。

第四話、ミス修正しました。

総pv250いきました。ありがとうございます。

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