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第二話 買い物

「遅い!もう5分も遅れてるよ」

「ごめんよ夏姉ちゃん」

というわけで僕は今、近所にあるスーパーに夏姉ちゃんに呼び出されて買い物に付き合っている。

 ちなみにプライベートなので夏先輩ではなく夏姉ちゃんと呼ぶのを許されている。

「じゃあカレーの食材と牛乳を買うよ!今日の晩御飯はカレーだからね。」

「おっけー!じゃあ野菜コーナーから見ていこう」

「遥くんできるだけいい食材を選んでね。」

「うん!」

 そうして僕はカレーの食材と牛乳を買っていく、結構広いスーパーなので夏姉ちゃんが迷子にならないか心配だ、なんて思ってたらレジでの会計で事件は起きた。

「やばいよ遥くん、私お財布忘れてきちゃった。どうしよう」

「えーマジで!しょうがないから僕が立て替えておくよ。」

「遥くん!マジありがとう。ちゃんと後で返すから、そうだ私んち来て晩御飯食べて行きなよ!」

「いや流石にそれは……」

「むぅ」

「わかったって、そんなににらまないでよ」

「おっけーお母さんに連絡しとくね!」

 こうして僕の財布は一時的にすっからかんになり、夏姉ちゃんの家でご飯を食べて行くことになった。

 外に出るとまだ空が明るく、一番星どころか夕焼けも見えないので、季節が変わってきているのを感じる。

 夏姉ちゃんと歩いていると、隣にいる夏姉ちゃんが小さい頃は大きく見えたのに、今では僕の方が背が高いので時の流れを感じる。それと夏姉ちゃんは結構可愛いので周りの人、特に男性なんかが僕にむけてくる視線がきついんだよな。

 たまにカップルの男性が夏姉ちゃんに見惚れていて、相手の女性が嫉妬してるのを見れるとちょっと面白いんだけど。

 そんなことを考えていたら、突然水滴が2、3粒僕にあたって、空を見上げると雨がたくさん降ってきた。僕たちは急いで夏姉ちゃんの家へ走った。

 家に着くと夏姉ちゃんが話し始めた。

「あちゃー、私たち結構降られたねー」

 そこに夏姉ちゃんのお母さんが来た。

「あらー、遥くんいらっしゃい、二人とも結構濡れてるわねー、シャワー入っちゃいなさい」

「いや、着替えがないですし、走って帰りますよ」

「着替えなら俺の使ってよ、シャワーはゲスト用があるし、いいでしょ遥兄」

 この子の名前は佐藤奏、夏姉ちゃんの二つ年下の弟で、僕とも小さい頃から遊んでいる仲だ。いつもながら夏姉ちゃんと違い、しっかりしている。

「奏がそう言ってくれるならお言葉に甘えようかな」

 そうして僕はゲスト用のシャワールームを借りて、とりあえず風邪にならずに済んだ。シャワーに入ってほっとした後にシャワールームから出てタオルで体を拭く時に自分の家じゃないのでなんだか変だなと思って、リビングへ上がる。

「あら遥くん、カレー置いといたから食べちゃって」

「あ、はい!」

「遥兄そんなに緊張しなくてもいいのに」

 席に着くと、僕の分のカレーと立て替えたお金が置いてあった。僕はお金をポケットに入れた。

 そしてカレーを食べようとしたら目の前の席にいきなり女神が現れて僕は思わず見惚れてしまった。白くてつやのある肌、黒くてちょっと光っている今にも触りたくなる髪の毛、これはまさしく女神だろ。

「なに見てるの?遥くん、私の顔に何かついてる?」

「な、なんでもない」

「ふーん、遥くんの変なの」

 そう言った後にカレーをほおばり、あつい!って言ってる夏姉ちゃんが可愛すぎる。

「ははーん遥兄、オフな姉ちゃんの姿に見惚れてたな」

「いや違うって、ただボーとしてただけ」

「それを見惚れてるって言うんだよ」

 僕はその後慌ててカレーを食べて、口を火傷しそうになった。

 その後僕は雨も止んだので夏姉ちゃんに家まで送ってもらうことになった。

「ねぇ遥くん、ちょっと寄り道してかない?」

「いやもう遅いし」

「ちょっとだけだってば!」

「じゃあいいよ」

 その後は公園に行った。その日はかなり星が見えてさっきの雨が嘘みたいだった。

「ねぇちょっとそこのベンチで休まない?」

「えっでももう帰らないと」

 僕が帰ろうとして背中を向けた。その瞬間僕の時間が止まった。

「待って!」


読んでくださり、ありがとうございます。

短編も近々投稿してみようと思います。

第三話は明日か明後日くらいに投稿します。

第一話ミスが多くて修正しました。すみません。

誤字や修正点等あったら教えてください。

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