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第十八話 孤独

 ふざけるなよ、運命っていうのはもっとロマンチックなものだけに使ってほしかった。

 もう、繰り返したくない、思い出したくない、呪いのようなものだ。


 そんなことを思っていてもキリがない。だからしょうがない、諦めるしかないんだ。

 そう思っていながら、僕は過呼吸になっていき、バタっと倒れてしまった。


 *  *  *


 僕は夢を見ていた。隼人と親も一緒でご飯を食べている時の夢、カラオケに行っている時の夢、どれも僕にとっては濁りなく、綺麗で透き通った思い出だった。そう、あの日までは。


 その時は、何が起きたのか分からなかった。朝、学校にいつも通り登校したら、みんなの僕に対する目がいつもの優しいものとは違った。その後隼人にあってみた。そのときからだ、隼人との思い出を封印していくようになったのは。

 

 隼人から、罵倒を受け、悪口を言われ、偽の罪をかけられ、僕はみんなから避けられていくようになった。詳細なことは自分で考えてくれ、思い出したくもない。そして挙げ句の果てには彩那からも避けられていくようになった。悲しかった、何もかも消えた気がして、メンタルがボロボロになった。それからのことはあまり覚えていない。


 おそらくがむしゃらに勉強して、僕に優しくしてくれる数少ないうちの一人である、夏姉ちゃんがいるこの中学校に来たんだ。それがなぜ今、こんなことになったんだ。嫌な記憶がフラッシュバックしてくる。そして同時に家にこもっていた頃の記憶が蘇ってきた。大して勉強もせず、ゲームばかりして、飯を食って寝る。またそんな生活に戻りたいとさえ、思ってしまった。


「あぁ、あぁはぁはぁうぅ」


 僕は自分の荒い呼吸の音を聞いて目が覚めた。嘆いていた。きっと僕は今怖い顔をしている。それほどに、トラウマになったんだろう。


「大丈夫?起きた?」


「おい、お前急にどうしたんだ?まじで大丈夫かよ。」


 僕が目覚めたら先生と保健室の先生がいた。


「遥希、怖い顔してたぞ、お前。熱も少しあったみたいだから、頭冷やしてたんだ。」


「先生方、見苦しいところをお見せしました。すみません、もう大丈夫です。戻ります。」


「おい、何言ってんだよ、遥希、強がらなくていいんだよ。夏ちゃんがいないんだからせめて俺に遥希の苦しみを教えてくれ、相談に乗るから。」


「うっ、ほんとに、本当に信じていいんですか?裏切らないんですか?」


「あぁ、俺は絶対に、裏切らない」


 ふっまったくこの先生は。今の時代に女子生徒のことちゃんづけとかアウトだろ。でもたまにかっこいいんだよな、この先生。もう賭けるしかないか。

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