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第十一話 願い

「天気がいいなー、やっぱ今日は、空気はうまいし、いい日だなー」


「翔、調子いいこと言うな、さっきのお返しは宿でする」


「お手柔らかにお願いしますよぉ」


 まぁ彩那のかわいいところが見れたから少しはよかったけど。なんであの人は小さい頃悪口とか言ったりしたんだろ。人格が二つあるみたいで、どっちを信じればいいかわかんないな。

 

「きゃっ」


「えぇ!?」


 僕はその時めちゃくちゃおどろいた。だって睡蓮寺さんが階段をのぼっていたら前から足をつまずいて転びそうになったから。僕が受け止めれたからよかった。 


「大丈夫?睡蓮寺さん」


 僕がそう話しかけて間近で顔を見たら、なんかいい匂いがした。そしてスッと通った鼻筋、ぱっちりとした目、触りたくなるくらいに綺麗な肌、やっぱこの人、美人だな。いや僕の周りの人はみんな綺麗だな。なんでだろ。


「ちょっと、いつまで近づいているの、遥希!」


「本当だよ!」


「大丈夫か?遥希」


「遥希さんは悪くないです!」


「いやまぁそうだけど、浮気よ、浮気!」


 この人ずっと浮気浮気ってうるさいな。仮なのに。まぁ離れるか……ってえ?なんで離れさしてくんないの?

 こんなに寄りかかられていたら、僕が離れられないじゃないか。


「そんなに近くにいたら、葵かわいいし、私じゃなくて葵のこと好きになっちゃうじゃない……」


「彩那……」


「本当、好きになっちゃいそうです!」


「えっ、えー!?」


 いやマジかよー


「それで、大丈夫だったのか遥希?」


「大丈夫だけど、睡蓮寺さんは?」


「大丈夫、遥希くんのおかげ!」


「よかった」


「さすが遥希だな、でもさっき神社で熱心に何願ってたんだ?」


「それは夜話したくなったら話すかな。」


「そうか、てことは恋愛系かー?」


 ちょっと違うけどな

 一方後ろの女子たちはというと。


「皆さん何をお願いしていたんですの?」


「いや、私は大したことお願いしてないわよ。」


「そうなんですか、でも私には一番熱心に桜さんが恋愛について願っているように見えましたけど」


「ち、違うわよ、そんなこと言う彩那さんはどうなのよ?」


 桜さんは奥手なのね、今日の夜にでも、おどかしてみようかしら。

「もう、桜さんは奥手なんですね。私はこの先の私の健康についてお願いしていましたよ」


「そ、そうなんですか、睡蓮寺さんはどうですか?」


「私ですか?私は遥希さんに対するこの心のモヤモヤをどうしたらいいかお願いしていました。」


 その感情、絶対恋だ。っていうかそれはお願いではなく質問では……


 恋に悩む乙女三人。一同は一日目の夜へとバスで並木を抜けて向かう。


更新遅くなりました。

読んでくださりありがとうございます。

近々短編と番外編を書こうと思っています。

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