銃と花
デヴォイスに連れられKはジープに乗り込んでいた。
「大丈夫なの?ビール飲んでなかった?貴方…!!」
「畑道だ、毎日通ってる!!ベルトは締めろよ。安全にな!!」
「私は仕事紹介して欲しいって言ったんだけどその辺も大丈夫?」
心配になり聞いてしまうK。
「仕事だろ。沢山ある!!任せとけ!!」
(花売りで良いんだけど…。)
一物の不安はあるが…その場は飲んだ。
「マリオネは…孤児?」
「ん…なんでそう思う?」
「貴方と余り似てないから。あの子明るいじゃない?」
「失礼だな、俺も明るいぞ!?何か誤解してないか!?」
デヴォイスは笑いながら言う。
「…K!!」
「なによ??」
「単刀直入に聞くぞ。銃を持ったことはあるか?」
「ー!!」
少し冷ややかな思考が流れるK。
「私が大人だから?妖は確かにこういった貧困層では戦争に利用されることが多いけど…。」
何が言いたいかと言うとナノの先が心配だった。
ーデヴォイス家前、畑ー
「ウィッ!!」
マリオネはザリガニを捕まえた。
「いい大きさだね。」
ナノは樹の実を拾い集めている。
「マリオネは大きくなったらどうする?何かしたい事とかあるの?」
「世界平和だねぇ、ラブ&ピースだよぉ〜笑!!」
「いいね、平和なのは!!」
ー!?
「ナノ?」
ナノはその場に倒れ込む。
チャネリングを展開したのはマリオネだった。
「デヴォイスゥ〜!!ナノ倒れた!!どうしよぉ〜!!」
都心を走り始めていたジープだったが急停車をする。
「ちょっ!!」
「一大事か!?マリオネ!!急いで帰る!!待ってろ!!」
(チャネリング!?マリオネが!?)
Kが驚く、普通ならチャネリングの会得にも天性の才能や努力が必要になって来るからだ。
ーあんな子供が?
ナノは人造の妖であった。生まれ持っての妖ではあるが実は一度命を落としている。デヴォイスの部下としてだ。
デヴォイスの部下だった時は『妖兵団』のメンバーだった。
妖は体の成長が均一性が余りにも無い。急成長し大人になったり、体は子供のままだったり。ナノは後者のタイプである。
ーコンスタッドー
「デヴォイスは恐らく成長したマリオネの護衛に銃を持たせようとしたんじゃないか?」
刹那からK。Kはデヴォイスにコンスタッド駅周辺で降ろして貰っていた。
「そうー、ね。希望は持ちたいわね…。」
余り考え込む事をせずKは聞いてみる。
「取り締まる程の奴だった?デヴォイス。」
「そう…だな、慈善活動家だな。捕まえる程ではない。今の御時世いた方がいいタイプだろ。」
そう判断する刹那。しかし一本の電話が入る。
「私だロザリーだ!!デヴォイスの件で連絡がある。聞いてくれ、絶対聞いたほうが良いぞ!!」
「…………お、落ち着いてくれ。」
「デヴォイスは妖の死者蘇生をしている!!」
ー!!!!