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花嫁殺し 中編


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「それで何があった?」


取り調べ室に二人を入れ椅子に座るなり質問する。


「なぁ、こういうのって二人で話を聞くもんじゃないのか?大丈夫なのか」


取り調べは二人一組でやるもの。


それなのに、ここにはアザミだけ。


大丈夫なのかとカガチは尋ねる。


「問題ない。それに他の人達がいたら話せるものも話せないだろ」


確かに、とカガチは笑う。


「それで何があった?」


アザミがもう一度問うと「その前にアザミさんの方から何があったか話してくれ」とユリが言う。


「俺の方からか?構わんが」


女を捕まえたとき何があったか公園で隠れて待機していたときのことを思い出しながら二人に話す。




「あれがユーリが視たクソヤローか」


ビールを片手にブランコをこいでいる美鈴に近づく女に毒を吐く。


一歩、また一歩、女が美鈴に近づくにつれアザミの顔が険しくなっていく。


後少しで美鈴の前に着く距離に五六はこの状況を把握できているかと一瞬目を向けると全く警戒していない様子で、今の状況がわかっていない感じだった。


はぁ?と五六に対して怒りが湧き上がってくるが大声を出すわけにもいかず我慢する。


そもそもこの事件に興味がないからそんな態度なのか、と思ってしまうほど五六の態度は酷かった。


五六が駄目なら自分一人で何とかするしかないと思い、いつでも走れるよう準備をし念のため石を手に取った。


息を潜め女の行動を見逃さないよう瞬きすらせず見つめ続けた。


女が美鈴の前で数秒止まりポッケから何かを取り出した瞬間、アザミは隠れていた遊具から出た。


ポッケから出たのが折りたたみナイフだと気づいた瞬間ナイフを持っている方の手に石を投げつける。


昔からコントロールは良かったので、投げた石はナイフを持っていた手に命中し女はナイフを落とし痛む手をもう片方の手で押さえながら、何が起きたのかわからず把握しようと石が飛んできた方向に目を向ける。


暗くてよく見えなかったが何かが物凄い勢いで自分に近づいてきているのはわかった。


アザミは石を投げつけると物凄い勢いで女のところまで駆けつけ美鈴から引き離す。


地面に押さえつけ動けないようにする。


アザミは手錠をかけようとすると五六に名を呼ばれた。


今頃駆け寄ってくる五六に呆れるが美鈴のことが心配だったので、自分が女を取り押さえておくから美鈴のところにいき保護するよう指示をする。


五六がわかったと頷くとアザミは手錠を女にかける。


手錠をかけ終えると顔を見ようと仮面を外す。


アザミは女と目が合い冷たい声と口調で問う。


「……名は?」


アザミの問いに女は何も答えない。


予想はしていたのでスマホを取り出し写真を撮り直ぐにアオイにラインする。


この女を調べてくれ、というメッセージもつけて。


すぐに既読になりアオイから「了解」と返信がくる。


女が何も話さなくてもアオイが全部調べてくれるから大丈夫だろうとこれ以上何か聞かなくても問題はない。


それに女の顔から何も聞いても答えないだろうとわかったから質問する必要はないと思った。


暫く女が逃げないよう見張っていたら、応援が到着した。


事情を説明した後、女を預け先に署に戻る同僚達を見送った。


電話をかけようとポッケにてをいれると声をかけられ、振り返ると美鈴がいてお礼を言われた。


少し話した後美鈴を家まで送ってから署に戻り捜査に戻った。


途中アオイから連絡がきて女の名前やそれ以外の情報を教えてもらった。


女の名前は岸田美乃梨(きしだみのり)


年齢は二十五歳。


看護師。


被害者の婚約者の最初の恋人。


半年前に中学の仲のよかった友人達と飲むという集まりで再会したとのこと。


それからは二人は偶然何度か会うことがあった。


アザミはアオイの情報を聞いてそこまでわかるのかと怖くなるも、お陰で美乃梨と美鈴の接点が何かわかりこれまでの被害者達と犯人達の接点が判明したのでその情報力が怖いと思いつつも心の中では感謝した。


犯人達の犯行動機はユリの予想通り嫉妬が原因だった。


この情報を早くユリ達にも教えようとしたら、タイミングよく電話がかかってきた。



「……その後はわざわざ言わなくてもわかるだろ」


二人はわかると頷き、改めて絶対に怒らせてはいけない人だと認識した。


夜の公園で視界も悪いのに石を正確に手に当てるなんて普通ならできない。


ましてや外したら美鈴が死ぬかもしれない状況。


よくできたなと感心する。


二人だってそれなりに鍛えているし、なんならロゼにしごかれているのでそこらの警察よりは強いがそんな芸当などできやしない。


目の前に座っている男はさも当たり前のように言うので、二人は冷や汗をかいてしまう。


アザミが敵でなくて本当に良かったと。


「まぁ、今アオイが犯人と思う人物を探してくれているから連絡待ちだ。それでそっちは何があったんだ」


「それが結構まずいことになりそうなんだ」


カガチが答える。


「まずいこととは?」


「アザミさん。この事件には操っている組織がいるって前話したじゃん」


仮眠室で話したことを思い出し「そうだな」と頷く。


「その組織があいつらかもしれないんだ」


アザミはその言葉を聞いてバッとカガチの方を見る。


アザミはカガチとユリに出会う前からその組織を探している。


勿論、二人も探している。


カガチは両親をユリは父親を殺された。


二人が悲願花に入った理由の一つに組織を潰すという目的がある。


「それは間違いないのか」


「たぶん、証拠はないけど」


「そうか」


暫く沈黙が続いたが、アザミが一番最初に口を開く。


「……どうしてそう思ったのか、何があったのか詳しく話してくれ」


「わかった」


二人は美玲をアザミに電話した後の出来事を思い出す。


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