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仮想のスフィアロイド  作者: 仲元心影
フラグメント編
5/6

f#04 遊撃隊仕様の隊長機



「任務を開始する!」



〈 アバランチ所属パイロット

『くそ、入られた!!』


〈 アバランチ所属パイロット

『潰せ!! 奴らを即刻ぶち殺せ!!』

 目の前には重量型の《スフィアロイド》〝イフリート・モデル〟が立ち塞がっている。


 一機は盾付き。対空ライフルを装備している模様。


 もう一機は。



「……ッ!」

 無反動砲を担いでいる。


 危ない。



〈 アバランチ所属パイロット

『く、外した!!』


〈 アバランチ所属パイロット

『アイツの銃、オーダーメイドか!? 盾の耐久値、ごっそり持ってかれた!!』

 どうやら効いている様だな。


 あとは銃剣で何とかなるか。



 建物の影から飛び出し、脚部にある大型スラスターをフル稼働させる。



〈 アバランチ所属パイロット

『な……!?』

 被弾ダメージを最小限に。


 そして狙って、撃つ。



〈 アバランチ所属パイロット

『ぐわぁ!!』

 青い弾道と共に、大型の盾は爆散する。


 それと同時に、小型ミサイルが飛んでくる。



 恐らく、無反動砲を担いだ奴だ。



 良い判断している。


 突撃銃が間に合わなければ、危なかったぞ。



〈 アバランチ所属パイロット

『……こうなったら!!』

 空になった四連ミサイルポットを切り捨て、無反動砲も捨てる。


 そして腰にマウントされたヒートナイフを取り出し、熱を帯び始める。



 どうやら敵主力部隊にぶち当たった様だな。


 捨て身覚悟で突っ込まれたら、突撃銃の意味が無くなる。



 これ以上の応戦は無意味と判断し、即座に接近戦へと入る。


 やはり、力は強いな。



〈 アバランチ所属パイロット

『墜ちろォ!!』

 墜ちるのは、お前だ。


 機体の機動に合わせて、〝スフィアミラージュ〟を()()()()()()()



〈 アバランチ所属パイロット

『何だと……!?』

 余りない()()だが、〝ヘビィ・ユーザ〟ならやっていけるだろ。


 メインカメラとコクピットを撃ち抜き、機体は業火の中へと消えていった。



〈 アバランチ所属パイロット

『クソが……!!』

 対空ライフルで抵抗するか。


 それでは、私を止められんよ。



 突撃銃で、装着されているロケット弾を誘爆させる。



〈 アバランチ所属パイロット

『ぐあ!?』

 足を失った機体は制御を失う。



 チェックメイトだな。


 銃剣で三発の風穴を空け、機体をスクラップにする。



「……これで全部か」

 少々危なかったな。


 あと少しで撃墜される所だった。 



〈 ハルカ

『お、お見事です! Miiさん!!』


 通信が遅かったな、オペレーター。



〈 ハルカ

『次のエリアに向かってください!』


「……了解」

 ルート情報は更新された。


 だけど、ハルターの姿が見えない。



 向かう前に、合流しなければ。



〈 ハルター

『じゃあ、向かうか。Miiくん』


「絶対近くにいるだろ」



〈 ハルター

『あはは、すまないね。Miiがここまで強いとは、思わなかったよ』

 建物の裏側から〝フェンサード・モデル〟が出てきた。



 なるほど、道理で援護しないと思った。



「いいさ。〝指揮官〟を守るのも、こっちの〝仕事〟だ」



〈 ハルター

『そう言ってもらえて、助かるよ』

 同じ設計思想て言うのも、考え物だな。




〈 ハルター

『それじゃ、向かうとしますか!』



「……そうだな」

 これ以上は時間の無駄か。


 私たちは、次のエリアへと向かった。




〈 アルカディア所属パイロット

『……来たぞ!!』



〈 アバランチ防衛部隊・隊長

『《自動人形アンダーゴーレムたい》を死守せよ!! 何があっても、撃ち墜とされるな!!』

 どうやら厳戒態勢は整っている様だな。


 弾の雨が、こちらに降り注いでいる。



〈 ハルター

『……流石に多いか!?』


「それでも、やるしかない」

 こんな時に通信が。



〈 ハルカ

『緊急連絡、友軍が行動を開始。速やかに砲台役の《スフィアロイド》を破壊してください!』



「ち、タイムリミットか……」


〈 ハルター

『飛び出すしかない……!』

 それは無謀だと思うが。



〈 ハルター

『俺が前線を駆ける!! その間に突入してくれ!!』


「……勝算はあるのか?」



〈 ハルター

『あるさ! 何せ、元々の役割がそうだったからな!!』

 そう言って、飛び出していった。


 両手にビームライフル、サイドに短機関銃サブマシンガンがあるとは言え、タンク向きの装甲ではないだろ。



「……信じるしかないか」

 ほぼ脳筋に近いが、今はそんな事を言ってられない。


 私も動き出さねば。




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