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89.お嫁さんじゃあああああああ!

 扉の奥から、騒がしい音が聞こえた。


 な、なんだ一体……。


「どこじゃあああああああ! ここかぁぁぁぁぁぁ!? いないのじゃぁぁぁぁ!」


「か、カイル……? 大丈夫かなこれ?」


「大丈夫ですか……?」


「いや……俺も分からん……」


 正直、頭が痛い。


 可能であれば、今暴れ回っているのが魔王様じゃなくてどこか王族の子どもだってほしい。


 きっと保護者が甘いのだろう。


 だけど、俺の名前を呼んでいたよな……?


 ……頼む。魔王様じゃなくて王族の子どもであってくれ……頼む……!


「ここかぁぁぁぁぁぁ!!」


 バタンと扉が開け放たれる。


 俺は恐る恐る開いた扉の方を見た。


「お主がカイルか!? お主なのか!?」


 こちらに勢いよく走ってきた少女が、ぐっと顔を寄せてくる。


 赤と黒が合わさった綺麗な衣装を身につけた可愛らしい少女だ。


 それに、頭からは角が二本生えていた。


 これは……恐らく彼女が魔王様なのだろうか。


「俺がカイルです……隣にいるのが、仲間のエリサとユイです」


「ほほう! やはりそうか!」


 そう言いながら、少女は満足そうに笑う。


 そして、腰に手を当ててキメ顔を浮かべた。


「妾はダークハート! カイルのお嫁さんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「……は?」


「……え?」


 そう言った刹那、エリサたちが俺に鋭い目線を向けてきた。

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