その者寝坊と転校生
AM8:50 神上宅
「起きなさい!!いつまで寝てるの!遅刻するわよ!」
神上家ではいつも通りの朝を告げる母(悪魔)の声である。
「...ぅーん...ん?やっべぇ!朝礼まであと5分しかねぇじゃん!」
空は寝ぼけた目で時計をみて飛び起きた。いつも通りである。
「速く」
空がそう口にした瞬間から世界が止まる。否、極限まで空の速度が上がり止まってみえる。
「あぶねぇ〜んじゃゆっくり準備でもしますか」
東京要塞・日本国立大和高校
「間に合った間に合った。なんか来る途中やけに目線がウザかったなぁ」
空は自分の席に座りそう口にする。
「おぉ〜空いつも気がついたらお前そこ座ってんなぁ」
空に声をかけてきたのは水山 相馬、空とは高校に入ってからの友達である。通称みそ
空は水山に至極怠そうに目を向ける
「な、おいなんだよその目は!親友に対してその目..」
ジトー......
「お..おいなんか言ってくれよ...その目はキツいって」
ちなみにこれは空が水山を嫌っているのではなくただ朝の時間を邪魔されたくないからだ。自分が寝坊して朝に余裕が無いのでただの八つ当たりである。
「みそよ、お前は間違いを犯した。わかるか?俺の朝の時間をお前は奪ったのだ」
「おいおいそりゃねーよ...お前がいつもギリギリにくんのがいけないんだろうが」
第三者からみてもっともな事をいっているのは水山である。
「みそよ、お前にはチャンスをやろう。購買のカレーパンを買ってこい」
「おいおい空てめぇ何自分が正しいみたいに進めてんだよ!てか俺金欠なんだよ!どさくさに紛れてカレーパンたかってくんな!」
「ちっ」
「おい今舌打ちしたろ!そ.「席につけ〜水山〜」...ういっす」
いつの間にか現れた担任に水山は渋々従う。
「それじゃ〜ホームルームをはじめるぅ〜欠席は無しか〜?
今日はぁ〜ふた〜つ伝達事項があるぞ〜1つ目は〜私が教師って怠いな〜って思う事だぁ〜。んじゃあ伝えたぞ〜今日もだるいなぁ」
この極度のめんどくさがりやで言葉の語尾が特徴的な先生は新垣 美喜だ。見た目はボサボサの髪とだらしない服装をしている。
「先生!2つ目言ってないです!」
1人の生徒が言う
「あ〜そうだったぁ〜なんだっけかぁ〜...あ〜そうだぁお前ら〜今日から転校生が来ることになったぞ〜ん〜?あ〜そうだ〜廊下で待たせてた〜入ってこーい!」