その者帰宅
「ただいま」
「おかえり。あらまたなの?」
「うん。もうそろそろ本気で怒りそうだよ」
「あらあら。そういえばホームステイの子が来るわよ」
「うえぇ。まじか、やめてくれよ俺は普通に暮らしたいんだよ」
「仕方ないじゃない。もう決まった事なんだしほら、もうご飯よ」
玄関を開けると空は母親と短い会話を済ませる。また。という言葉からわかる通り彼の母親は彼がONEである事そして楽に過ごしたい事を当然のように知っている。
ご飯を食べながらテレビを付けていると、
「速報です。東京要塞でAレートの魔物が忽然と姿を消しました。政府は緊急速報でAレートの魔力反応を検知し、住民に知らせたが、突如魔力反応が消えたとの事です。
この事に対し住民は、緊急速報は本当に信じられるのかといった政府に対する懸念を強めています。」
「ご馳走様でした」
「あんた程々にしときなさいよ」
「分かってるよ」
ご飯を食べ終えた空は日課のトレーニングをする為に神上家の地下施設(トレーニング施設)に降りてくる。広さでいえばサッカーコート2面分位だろう。
「今日は5倍にしとこう」
空がそう言うと空気重くなるいや、重力が5倍になる。
そして空は1周400mのグラウンドを走り始める。タイムは1周で5秒。20XX年まであったオリンピック選手も裸足で逃げ出す速さだろう。
そうして空は黙々とトレーニングをこなしていく。
東京要塞・魔物対策課本部
ここは国が魔物から自衛するために設けられた魔物対策課本部である。その施設内では職員が忙しなく動き回っていた。その中でも課長である元木は一段と忙しそうにしていた。
「課長!Aレートの魔力反応が消えました!」
「どういう事だ!」
「わ、分かりません!魔力反応は確かに捉えていたのですが、すぐに消えてしまったのです!」
「何を言っているんだ!Aレートだぞ!突然消えるなんて...だが一応確認の為に特殊対策部隊のアルファを派遣するしかないか
お前は引き続き魔力反応周辺について監視しておけ」
「分かりました!」
「どうなっていやがる...本部長になんて説明すればいいんだ」
元木は携帯電話を取り出し、電話をかける。
「あ〜、元木だ。至急大和高校周辺に向かってくれ。Aレートの魔物が消失した。原因を探ってくれ」
『元木さんですか、大和高校ッスね。ボーナスは期待してますよ?部隊ですか?個人ですか?』
「Aレートだが余裕を持って部隊で動いてくれお前らなら出来るはずだ」
『了解ッス』
「くそ...胃が痛い」
ストレスで胃が痛くなる元木であった。
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