その者最強
ステータスが出てきますが、意図的にスキルは載せていません。物語が進むと何処かで出す予定です
20XX年東京要塞・日本国立大和高校
2年3組の教室内ではいつも通りの賑やかな会話が行われている。
「なぁ聞いたか?昨日あのONEがSSSレートの魔物瞬殺したらしいぜ。なんでも跡形もなく消し去ったとか」
「まじか!やべぇな。人間業じゃねーだろ、ていうかONEってほんとにいんのか?」
「さぁな。でもいたとしたら流石だぜ。全人類Number1なだけあるな。まぁ俺からしてみればもうちょっとで追いつけるけどな!」
「んなわけねぇだろ!お前Numberなんぼだよ?ステータス見せて見ろよ!やっぱりな数えるのも馬鹿らしい程桁あるんじゃね?」
「ちげぇねぇ!」
とふざけ合いながら3人の男子高校生が話している。やはり話題に上がるのはONEの事だろう。先日SSレートの魔物が討伐されたのが大きいだろう。噂の範囲は出ないが。
また、似たような会話が教室のあちらこちらから聞こえてくる。
ちなみにNumberとは
自身のステータスに浮かんでくる、全人類の中の総合戦闘能力での位置ずけになっている。
Number5桁になると有名人
Number4桁で国家お抱えの将来が約束される
Number3桁で国の重要ポストに就けれる
Number2桁は国を代表する存在
Number1桁は規格外
魔物のレートだが、下から、
Dレート 弱い人でも気を付ければ倒せる
Cレート 平均的な人が1体1で倒せる
Bレート 腕に自信のある人が1体1で倒せる
Aレート Number上位が多対1で倒せる
Sレート Number3桁の実力者が1対1で倒せる
SSレート Number1桁の実力者が1対1で倒せる
SSSレートNumber1桁の実力者が多対1で倒せる
EXレート 討伐不可
と、なっている。
長々と説明したが、つまりONEとは規格外の存在なのである。これは日本政府にとって、いや、世界政府にとって機密情報であり、世間に公開しているのはNumber1の存在とONEという2つ名のみで、性別年齢国籍等は不明なのである。なので人々は、ONEとはどういう存在なのか?それとも世界政府が作り上げた存在しない人物なのか?といった声が挙がるのである。
さて、そんな物語は3人の男子高校生ではなく、同じ教室の隅っこの席で本を読んでいる、ぱっとしない男子生徒が主人公である。彼の名前は、神上 空、どこにでも居そうな男である。
そんなぱっとしない男、空は所謂自称進学校に通っている。空程の実力があれば望んだ学校、職業に就くことができるがそれを本人が拒否しているので政府も強く出ることが出来ない。空は人類の希望であり、またその力は言わば核兵器のような存在なので政府としてもその要望を聞くしかないのである。
今日も空は本を読みながら学校という1日を過ごした。
放課後になり、数少ない友人と喋り終えた空は1人で帰路に着く。
そんな普通の日常に突如としてそれは起きた。
『緊急速報。緊急速報。大和学校南西部500メートル地点でAレートの魔力反応を確認。住民の方は安全を直ちに確保して下さい。繰り返します・・・』
政府が用意していた対魔物出現装置で魔物が出現する前に何レートなのかどこで出現するのかといったものを計測し、緊急速報として住民に知らせるものだ。魔物はランダムに出現する。どこにくるか分からないのでここ様なものを作り上げた。
「おいおいなんで俺の帰り道に魔物が出るんだよ。ふざけんなよこちとら楽に過ごしたいんだよ。」
そして運がいいのか悪いのか空の目の前に魔物が現れた。
Aレートの魔物は通称ワイバーンと呼ばれる個体だった。
「消えろ」
空がそう呟くだけでワイバーンはその存在を抹消される。周りの人が見たものはワイバーンが出現したと同時に消え去ったということだ。緊急速報の音で空の声は誰にも聞こえていない。皆が、あれ?気のせいだったのか?緊急速報の間違いだったのではと疑い始める始末だ。
「あれ?今なんかいなかった?」
「一瞬いたように見えたけど気のせいだったのかな…」
「でも緊急速報は?政府の間違えなのか?」
「巫山戯るなよ!こちとら仕事がいっぱいあるんだ!ちっ。」
「あ〜めんどくさいなぁ。楽がしたい早く帰りたい」
ちゃっかり周囲の人に紛れて、紛らわしい事を言っている空である。
暫くその場は騒然としてたが、時間が経つにつれて自然と解散になった。
「うへぇ。早く帰らないと母さんに怒られる。にしても弱すぎるだろAレート。久しぶりにステータスでも確認するか」
誰も居なくなった時に空は呟いた。
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〖名前〗神上 空
〖種族〗人間
【HP】100000
【MP】2000000
【ATK】500000
【DEF】600000
【INT】560000
【RES】740000
【AGL】578000
【LUK】100
Number1
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規格外であるどれ程規格外なのかというと、
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平均的なステータス
〖名前〗一般人
〖種族〗人間
【HP】100
【MP】100
【ATK】50
【DEF】50
【INT】50
【RES】50
【AGL】50
【LUK】10
Numberーーー
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ステータスの数値について少し説明しよう。
例えばATK100の人が握力100kgだとするとATKが200の人は握力200kgである。人によって変わるので確実にその数値が出る訳ではないが、要するに空という男は理不尽な存在なのである。
「うーん...伸びたなぁ。まぁいいか。帰ろ」
これだけのステータスを持っているのにも関わらず空はこの程度の反応。ステータスに興味が無いのか或いは母親が怖いのか…
そんな男、空のただひとつの願い事は楽に過ごす事だ。
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