完成
あれから七日が経った。
今はようやく完成した咲姫のマンガの最終チェックをしている最中だ。この後は、受注して部数を刷ってもらい、即売会で販売をするという流れ。私と夏希ができることは、もう販売の手伝いくらいだろうし、今日は夜も更けているからあとは寝るだけだ。
そして、私はあれから夏希に手を出していなかった。
「どう咲姫。問題ある?」
「見たところなさそう。澪も読んでみて」
咲姫にタブレットを渡されて、私も通しで見てみる。
「ん~。私もいいと思う。夏希は?」
私はそのまま夏希にタブレットを回した。
「これのモデルやったと思うと恥ずかしい」
「いい演技でしたよ」
「確かにその目線は恥ずかしいかも」
私も夏希に同意し、顔が熱くなったのを感じた。
「それじゃあ、私は納品や受注の手続きをするので、皆さんは先に上がってください」
「お疲れ様」
「二人ともありがとう」
「まだそれは早いって」
「まだ終わってないの?」
夏希がキョトンとしている。そう言えば夏希にはいっていなかったことを思い出した私は、後にやることを一通り説明した。
聞き終えた夏希は一言。
「予定空けておくね」
と言った。
夏希も見る限り眠そうに見える。
「そろそろ寝ようか」
「え~~」
「あ、私を気にせず二人は寝ちゃっていいですよ」
「咲姫もああいっているし」
「ぶー」
夏希は子供のように頬膨らませている。私はそんな彼女を連れて部屋を出た。
私はそっと戸を閉めて、夏希に耳打ちする。
「寝てもいいの?」
「澪のイジワル」
夏希はすっと顔を見られないように下に向けて、それでも赤くなっているのが私にはわかった。
「ちゃんと言ってくれたら、考えても、いいよ」
「ううぅ~~~~~~………‥またしたい……」
「じゃ、部屋いこ!」
私は夏希を自分の部屋に連れ込んだ。
私がベッドに座るとそのままの勢いのまま夏希に押し倒された。強制的に目線が上を向き、見知った天井にかぶさる様に夏希の顔が視界に割り込む。
「澪」
私の返答を待たずして夏希は私にキスをした。夏希は何かを求めるように私の手を握る。夏希の吐息が漏れるたびに、背筋がゾクっとして思わずいつものスイッチが入ってしまいそうだ。
「なんか身体が熱い」
「ご無沙汰だったから脳が過敏に反応しているのかもね」
「キスが甘く感じる~」
女性ホルモンの過剰分泌。脳が興奮すると快楽物質を発生させるが、夏希は今大量に分泌されていると見える。
時は来た!
「あ、ん!!??」
私が突如として攻めに転じたことで夏希は身体をこわばらせたが、私から逃れることはできなかった。
息継ぎをするとき、静かになった夏希を確認すると快感に痺れているようで、身体がピクピクしている。顔は蕩けて、虚ろな目をしている。これは誰にも見せられないと私は強く想った。
「いずれは、そういうことも、したいね」
私は夏希をベッドに横たわらせ、電気を消し、静かにその傍らにもぐりこんだ。私もそのまま眠りにおちた。
読んで下さりありがとうございます。
ブクマ、感想、評価などしていただけるととても頑張れます。今後ともよろしくお願いいたします。




